アウトサイダー
The Outsiders
(アメリカ 1983)
[製作] グレイ・フレデリクソン/フレッド・ルース/ジャン・カルロ・コッポラ
[監督] フランシス・フォード・コッポラ
[原作] S・E・ヒントン
[脚本] キャスリーン・ローウェル
[撮影] スティーヴン・H・バラム
[音楽] カーマイン・コッポラ
[ジャンル] ドラマ/青春
キャスト
C・トーマス・ハウエル
(ポニーボーイ・カーティス)
マット・ディロン
(ダラス・ウィンストン)
ラルフ・マッチオ
(ジョニー・ケイド)
パトリック・スウェイジ
(ダレル・カーティス)
ロブ・ロウ
(ソーダポップ・カーティス)
エミリオ・エステヴェス
(トゥービット・マシューズ)
トム・クルーズ
(スティーヴ・ランドル)
グレン・ウィズロー (ティム・シェパード)
ダイアン・レイン
(チェリー・ヴァランス)
レイフ・ギャレット (ボブ・シェルドン)
ダレン・ダルトン (ランディ・アンダーソン)
ミシェル・メイリンク (マルシア)
トム・ウェイツ
(バック・メリル)
ソフィア・コッポラ
(少女)
S・E・ヒントン (看護師)
ニコラス・ケイジ
(ソッシュの少年)
メラニー・グリフィス
(ソッシュの女)
概要
『アウトサイダー』は、フランシス・フォード・コッポラが監督を務めた青春ドラマ映画。S・E・ヒントンの同名小説を原作に、社会的に対立する二つのグループに所属する若者たちの友情や葛藤、そして成長を描く。
出演者にはトム・クルーズ、パトリック・スウェイジ、ロブ・ロウ、エミリオ・エステヴェスらが名を連ね、彼らの若き日の姿が注目された。
ストーリー
舞台は1960年代のアメリカ南部。主人公のポニーボーイ(C・トーマス・ハウエル)は、労働者階級の少年たちで構成される「グレイサーズ」に所属している。彼の兄ダリル(パトリック・スウェイジ)とソーダポップ(ロブ・ロウ)も同じグループに属しており、日々「ソッシュ」と呼ばれる裕福な若者グループと対立している。
ある夜、ポニーボーイと親友のジョニー(ラルフ・マッチオ)が「ソッシュ」のメンバーに絡まれ、ジョニーが敵対するボブを正当防衛で刺してしまう。二人はダラス(マット・ディロン)の助けを借りて町を離れ、廃屋で身を隠す生活を始める。
隠れ家での生活の中、彼らは自分たちの行動や人生について深く考える機会を得るが、事件は思わぬ方向に進展する。ジョニーとポニーボーイの友情、グレイサーズ全体の絆、そしてソッシュとの激しい対立が物語を動かしながら、それぞれが人生の厳しさと真実に向き合うことになる。
エピソード
- 撮影前、コッポラは主要キャストを集め、グレイサーズ役とソッシュ役に分かれて共同生活を送らせ、現実的な対立と友情を醸成した。
- トム・クルーズは小さな役柄ながら、特にアクションシーンで体を張った演技を見せ、共演者やスタッフに深い印象を与えた。
- C・トーマス・ハウエルとラルフ・マッチオは、撮影中に深い友情を築き、役柄同様に強い絆を感じながら演技を行った。
- ダラス役のマット・ディロンは、撮影現場でグループのリーダー的存在としてキャストをまとめ、映画の雰囲気を作り上げた。
- パトリック・スウェイジは、ダリル役としてだけでなく、撮影現場でも若いキャストたちを兄貴分として支えた。
- コッポラはキャストに即興演技を求め、各キャラクターの感情を引き出すために、個別に時間を取って指導した。
- 撮影中、ソッシュ役の俳優たちはグレイサーズ役に対し、本当に対立感を抱くように誘導され、緊張感を高める工夫がされた。
- 原作者S・E・ヒントンは撮影現場を訪れ、キャラクターの描写や雰囲気を確認しながらキャストと交流を深めた。
- 新進俳優が多かったため、撮影現場では競争心が生まれ、それが演技に熱意を与える結果となった。
- 現場で緊張感が高まる中、ロブ・ロウがムードメーカーとして場を和ませることが多かった。
感想
物語の中心にある友情や葛藤、若者たちの成長が心に響くと同時に、この映画が未来のスターたちの登竜門でもあったことに感慨深さを覚える。
トム・クルーズ、ロブ・ロウ、パトリック・スウェイジ、ダイアン・レインなど、後にハリウッドを代表する俳優たちが、まだ若く初々しい姿で演じているのを見ると、彼らの可能性とエネルギーがスクリーンを通じて伝わってくる。特に、ラルフ・マッチオがジョニーの繊細さを体現した演技は、物語の感情的な核となっていた。
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