ウェインズ・ワールド
Wayne’s World
(アメリカ 1992)
[製作総指揮] ハワード・W・コッチJr.
[製作] ローン・マイケルズ/ディナ・ミノット/バーナビー・トンプソン
[監督] ペネロープ・スフィーリス
[脚本] マイク・マイヤーズ/ボニー・ターナー/テリー・ターナー
[撮影] テオ・ヴァン・デ・サンド
[音楽] J・ピーター・ロビンソン
[ジャンル] コメディ
[シリーズ]
ウェインズ・ワールド(1992)
ウェインズ・ワールド2(1993)
キャスト

マイク・マイヤーズ
(ウェイン・キャンベル)

ダナ・カーヴィ
(ガース・アルガー)

ロブ・ロウ
(ベンジャミン・ケイン)

ティア・カレル
(カサンドラ・ウォン)
ブライアン・ドイル・マーレイ (ノア・ヴァンダーホフ)

ララ・フリン・ボイル
(ステイシー)
マイケル・デルイーズ (アラン)
ダン・ベル (ニール)
リー・タージセン (テリー)
カート・フーラー (ラッセル・フィンリー)
ショーン・グレゴリー・サリヴァン (フィル)

コリーン・キャンプ
(ヴァンダーホフ夫人)
ドナ・ディクソン (ドリームガール)
フレデリック・コフィン (コハルスキー巡査)
マイケル・G・ハガーティ (デイヴィ)
ミート・ローフ (タイニー)

ロバート・パトリック
(T-1000)

アイオン・スカイ
(エリス)
概要
『ウェインズ・ワールド』(Wayne’s World)は、1992年公開のコメディ映画。アメリカの人気バラエティ番組『サタデー・ナイト・ライブ(SNL)』の人気スケッチを映画化した作品で、監督はペネロープ・スフィリス。主演はマイク・マイヤーズ(ウェイン)とダナ・カーヴィ(ガース)。ロックを愛するおバカな二人が、地元のケーブルTV番組『ウェインズ・ワールド』を巡って繰り広げるドタバタコメディ。
低予算ながら全米で大ヒットし、後にカルト的人気を誇る名作となった。映画内のユーモアやパロディ、ロックカルチャーの要素が詰まっており、特に「ボヘミアン・ラプソディ」のカーロックシーンは伝説的。
ストーリー
ウェイン(マイク・マイヤーズ)とガース(ダナ・カーヴィ)は、シカゴ郊外のオーロラで暮らすロック好きの親友コンビ。彼らは自宅の地下室から手作りのケーブルTV番組『ウェインズ・ワールド』を放送し、地元でそれなりに人気を得ていた。
そんなある日、テレビプロデューサーのベンジャミン・ケイン(ロブ・ロウ)が、番組を大手ネットワークに売り込む契約を持ちかける。大金を前に浮かれるウェインだったが、実はケインには裏の狙いがあり、ウェインの恋人カサンドラ(ティア・カレル)を手に入れようとしていた。
ウェインは番組の「商業化」に不満を抱き、自由にやれないことにストレスを感じ始める。ケインとの対立が深まり、ウェインは番組をクビになり、カサンドラも彼の元を去る。失意の中、ガースと共に「俺たちのやり方で番組を取り戻す!」と決意し、奪われた番組と恋を取り戻すべく、型破りな作戦を決行する。
そして迎えたクライマックスでは、映画史に残る「3つのエンディング」(バッドエンド・普通のハッピーエンド・究極のハッピーエンド)が用意され、観客を驚かせる展開となる。
エピソード
「ボヘミアン・ラプソディ」の車内シーンが伝説に
クイーンの楽曲「ボヘミアン・ラプソディ」を車内で熱唱するシーンは、映画史に残る名場面に。このシーンのおかげで、曲の人気が再燃し、全米チャートで再び上位にランクインした。
ロブ・ロウはコメディ初挑戦
それまでシリアスな役が多かったロブ・ロウが、本作で初めてコメディに挑戦。以降、彼はコメディ俳優としてのキャリアも確立する。
劇中の「ノーウェイ!」はSNL発祥
「No way!」「Way!(マジかよ!マジだよ!)」のやりとりは、SNL時代からの定番ネタ。
「エクセレント!」が流行語に
「Excellent!(最高!)」というウェイン&ガースの決めセリフが、当時の若者の間で流行。
ティア・カレル(カサンドラ役)は実際に歌える
劇中でロックバンドのボーカルを演じたティア・カレルは、実際にシンガーであり、劇中の歌も本人が歌唱している。
映画の影響で「ヘッドバンギング」が流行
「ボヘミアン・ラプソディ」シーンのヘッドバンギングが、90年代のロック文化に影響を与えた。
撮影中、ダナ・カーヴィは演技に苦戦
彼はガースのキャラクターを作り込むのに苦戦し、「本当にウケるのか?」と不安だったという。
監督はマイク・マイヤーズと対立
監督のペネロープ・スフィリスと主演のマイヤーズは意見が合わず、続編では監督が交代した。
「カメラ目線」のギャグは即興
ウェインとガースがカメラに向かって語るスタイルは、当時のコメディ映画では斬新だった。
「ウェインズ・ワールド2」が1年後に公開
本作の大ヒットを受け、翌年には続編『ウェインズ・ワールド2』が制作された。
クイーンのブライアン・メイも映画を絶賛
クイーンのギタリスト、ブライアン・メイは「ボヘミアン・ラプソディのシーンを見て泣いた」と語った。
「We’re not worthy!(俺たちは値しない!)」のセリフが人気に
アリス・クーパーに向かってウェインとガースがひざまずくシーンは、コメディの名場面となった。
アリス・クーパーは当初カメオ出演の予定だった
しかし、彼が即興で長いセリフを見事にこなしたため、予定よりも大きな役割が与えられた。
劇中の「ウェインの地下室」はセットではなく実際のガレージ
実際に家のガレージを借りて撮影された。
サウンドトラックが大ヒット
オジー・オズボーン、エリック・クラプトン、クイーンなどが参加し、サントラも大成功。
ガースの「トースター爆破シーン」はアドリブ
トースターを爆破するシーンは、ダナ・カーヴィのアドリブ。
ガースの「ドラムソロ」はダナ・カーヴィ自身の演奏
彼は実際にドラムを演奏できる。
クレジット後の「おまけシーン」もSNL風
エンドクレジット後に「まだ見てるの?」と観客に話しかけるギャグが仕込まれている。
低予算だったが、興行収入は1億8,300万ドル超え
わずか2,000万ドルの予算で、驚異的なヒットを記録。
SNLスケッチ映画化作品の中で最も成功
『ブルース・ブラザーズ』と並び、SNL発の映画で最大のヒット作。
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