トロピック・サンダー/史上最低の作戦
Tropic Thunder
(アメリカ・イギリス・ドイツ 2008)
[製作総指揮] ジャスティン・セロー
[製作] スチュアート・コーンフェルド/マット・エッペディオ/パトリック・エスポジト/エリック・マクロード/ベン・スティラー/ブライアン・テイラー
[監督] ベン・スティラー
[原作] ベン・スティラー/ジャスティン・セロー
[原作] ベン・スティラー/ジャスティン・セロー/イータン・コーエン
[撮影] ジョン・トール
[音楽] セオドア・シャピロ
[ジャンル] アクション/コメディ/戦争
キャスト

ベン・スティラー
(タグ・スピードマン)

ジャック・ブラック
(ジェフ・ポートノイ)

ロバート・ダウニー・ジュニア
(カーク・ラザラス)
ブランドン・T・ジャクソン (アルパ・チーノ)
ジェイ・バルチェル (ケヴィン・サンダスキー)

ニック・ノルティ
(ジョン・“フォーリーフ”・テイバック)
ダニー・マクブライド (コディ)
スティーヴ・クーガン (デミアン・コックバーン)
ビル・ヘイダー (ロブ・スロロム)
ブランドン・スー・フー (トラン)
レジー・リー (ビョング)

マシュー・マコノヒー
(リック・ペック)

トム・クルーズ
(レス・グロスマン)
ジャスティン・セロー
概要
『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』(Tropic Thunder)は、ベン・スティラー監督・主演によるアクション・コメディ映画。ハリウッドの大物俳優たちが戦争映画の撮影中に、本物の戦場に巻き込まれてしまうというメタフィクション的なストーリーが展開される。共演にはロバート・ダウニー・ジュニア、ジャック・ブラック、トム・クルーズなど豪華キャストが集結し、ハリウッド映画業界を痛烈に風刺した作品。ロバート・ダウニー・ジュニアの演技が高く評価され、アカデミー賞にもノミネートされた。
ストーリー
ハリウッドで製作される戦争映画『トロピック・サンダー』は、ベトナム戦争の英雄書籍を原作に、超大作として撮影が進められていた。しかし、主演俳優たちは大物スター揃いで、それぞれが自分勝手な振る舞いをしており、監督のダミアン・コックバーン(スティーブ・クーガン)は苦戦していた。
主演を務めるのは、アクションスターのタッグ・スピードマン(ベン・スティラー)、オスカー受賞歴のある実力派俳優カーク・ラザラス(ロバート・ダウニー・ジュニア)、コメディアンのジェフ・ポートノイ(ジャック・ブラック)、新進気鋭のケヴィン・サンダスキー(ジェイ・バルチェル)、そしてヒップホップアーティストのアルパ・チーノ(ブランドン・T・ジャクソン)。
撮影が上手く進まない中、監督は俳優たちを本物の戦場のような環境に送り込み、リアルな演技を引き出そうとする。だが、彼らは本当にゲリラ組織に遭遇し、実際の戦闘に巻き込まれてしまう。俳優たちは最初は撮影の一環だと勘違いするが、次第に事態の深刻さを理解し、生き延びるために協力しながら戦う羽目になる。
映画制作をめぐるトラブルの裏では、冷酷なハリウッドのプロデューサー、レス・グロスマン(トム・クルーズ)が、興行収入のために撮影を強行しようとし、現場の混乱をさらに深めていく。最終的に、俳優たちは自らのエゴやスター意識を捨て、本物の戦士として試練を乗り越えていく。
エピソード
ロバート・ダウニー・ジュニアの徹底した役作り
彼の演じるカーク・ラザラスは、「役になりきるために肌の色まで変える俳優」というメタ的な設定。撮影中も役になりきり、ロケ終了後もキャラクターとして話すことがあった。
トム・クルーズの意外な出演
ハリウッドの冷酷なプロデューサー、レス・グロスマン役はトム・クルーズが強く希望して演じたキャラクターで、彼の過激なダンスシーンは話題となった。
実際にジャングルで撮影
本作のロケ地はハワイのジャングルで、キャストは本物の過酷な環境で演技を行った。
ベン・スティラーの監督兼主演
スティラーは監督・脚本・主演を兼ねており、ハリウッド業界を風刺しながらも、映画制作のリアルな側面を描くことにこだわった。
「役に入り込む俳優」の皮肉
カーク・ラザラスのキャラクターは、ダニエル・デイ=ルイスやショーン・ペンなど、極端な役作りで知られる俳優たちの風刺とされる。
偽の映画予告編
映画の冒頭で流れるキャラクターたちの架空の映画予告編は、ハリウッドのジャンル映画を風刺したもので、特に「スカーフェイス」風の予告は観客に大ウケだった。
ジャック・ブラックの即興演技
ポートノイ役のブラックは撮影中に多くのアドリブを入れ、特にドラッグ依存症のシーンでは自由な演技が取り入れられた。
実際の爆破シーン
爆破シーンでは実際に大量の火薬が使用され、スケールの大きな映像を生み出した。
サミュエル・L・ジャクソンが出演予定だった
アルパ・チーノ役には当初サミュエル・L・ジャクソンがキャスティングされていたが、スケジュールの都合で降板した。
「障害者役」の議論
映画内でスティラー演じるキャラが過去に演じた知的障害者の役「シンプル・ジャック」が物議を醸し、公開時に議論を呼んだ。
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