マンハッタン殺人ミステリー
Manhattan Murder Mystery
(アメリカ 1993)
[製作総指揮] チャールズ・H・ジョフィ/ジャック・ローリンズ
[製作] ロバート・グリーンハット/ジョゼフ・ハートウィック/トーマス・A・ライリー/ヘレン・ロビン
[監督] ウディ・アレン
[脚本] ウディ・アレン/マーシャル・ブリックマン
[撮影] カルロ・ディ・パルマ
[ジャンル] コメディ/ミステリー
キャスト
ウディ・アレン
(ラリー・リプトン)
ダイアン・キートン
(キャロル・リプトン)
ジェリー・アドラー (ポール・ハウス)
リン・コーエン (リリアン・ハウス)
ロン・リフキン (サイ)
ジョイ・ベアー (マリリン)
ウィリアム・アディ (ジャック)
ジョン・ドーマニアン (隣人)
シルヴィア・カウダーズ (隣人)
アイラ・ホイーラー (医師)
アラン・アルダ
(テッド)
アンジェリカ・ヒューストン
(マルシア・フォックス)
メラニー・ノリス (ヘレン・モス)
マージ・レッドモンド (ダルトン夫人)
ザック・ブラフ (ニック・リプトン)
概要
『マンハッタン殺人ミステリー』は、ウディ・アレンが監督・脚本・主演を務めたコメディ・ミステリー映画。
マンハッタンを舞台に、平凡な中年夫婦が隣人の死に興味を持ち、アマチュア探偵のように謎を追う中で、意外な展開とユーモアが繰り広げられる。
ダイアン・キートンが共演し、二人の軽妙な掛け合いが作品の魅力となっている。
ストーリー
マンハッタンで暮らす平凡な夫婦、ラリー・リプトン(ウディ・アレン)とキャロル・リプトン(ダイアン・キートン)。ラリーは穏やかな日常を望むが、キャロルは好奇心旺盛で刺激を求める性格。ある日、彼らの隣人ポール(ジェリー・アドラー)の妻が突然亡くなり、キャロルはその死に疑念を抱く。
キャロルは、ポールの行動に不審を感じ、彼が妻を殺害したのではないかと推測。ラリーは妻の妄想だと取り合わないが、キャロルは友人のテッド(アラン・アルダ)や作家マージョリー(アンジェリカ・ヒューストン)を巻き込みながら、事件の真相を探り始める。
調査が進むにつれ、ポールの隠された行動が次々と明らかになる。彼の部屋に忍び込んだキャロルは、奇妙な証拠を見つけ、ますます殺人の可能性を確信する。ラリーも次第に妻の熱意に引き込まれ、夫婦でポールを尾行することに。
事件の核心に迫る中で、キャロルとラリーは危険な目に遭いながらも、コミカルに問題を切り抜ける。
エピソード
- 本作は、『アニー・ホール』以来となるアレンとキートンの再共演作で、二人の息の合った掛け合いが映画の魅力を引き立てている。
- 元々キャロル役はミア・ファローが演じる予定だったが、私生活でのアレンとの関係の悪化により降板し、キートンが代役として出演した。
- テッド役を演じたアルダは、キャロルの探偵気取りに協力する姿がユーモラスで、映画全体の雰囲気を軽やかにした。
- 作家マージョリー役のヒューストンは、頭の切れるキャラクターを的確に演じ、物語にスリルを与えた。
- アレンは、キャストが自由に台詞をアドリブすることを奨励し、その結果、自然な会話劇が生まれた。
- マンハッタンの街並みが映画の重要な要素として登場し、都会的で洗練された雰囲気を作り上げている。
- 本作には、ヒッチコック作品をはじめとする古典ミステリー映画へのオマージュが随所に見られる。
- キャロルの大胆さとラリーの臆病さの対比が、物語のコメディ要素を際立たせている。緊張感のあるミステリーと、夫婦のユーモラスなやりとりが巧みに融合し、観客を楽しませる作品となった。
感想
キャロルの「どうしても気になっちゃう!」という好奇心に共感しながら観た。平凡な日常を抜け出して、ちょっとスリリングな謎解きに巻き込まれる感じがワクワクする。ダイアン・キートンの明るく元気なキャラクターが、ミステリーというジャンルに絶妙なバランスを与えていて、何よりラリーとの掛け合いが可愛らしい。
マンハッタンの景色と、都会的な夫婦の軽妙な探偵ごっこが心地よく、エンタメとして楽しみながらも、「結婚生活に必要なのは、こういう冒険心かも?」と思わせてくれる映画だった。
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