秘密の花園
The Secret Garden
(アメリカ・イギリス 1993)
[製作総指揮] フランシス・フォード・コッポラ
[製作] フレッド・フックス/トム・ラディ/フレッド・ロース/キャロライン・トンプソン
[監督] アニエスカ・ホランド
[原作] フランシス・ホッジソン・バーネット
[脚本] キャロライン・トンプソン
[撮影] ロジャー・ディーキンズ/ジャージー・ジーリンスキー
[音楽] ズビグニェフ・プレイズネル
[ジャンル] ドラマ/ファミリー
[受賞]
LA批評家協会賞 音楽賞
サターン賞 ファミリー映画賞
キャスト
ケイト・メイベリー (メアリー・レノックス/ナレーター)
ヘイドン・プラウズ (コリン・クレイヴン)
アンドリュー・ノット (ディッコン)
マギー・スミス (メドロック夫人)
ローラ・クロスリー (マーサ)
ジョン・リンチ (クレイヴン卿)
ウォルター・スパロー (ベン)

イレーヌ・ジャコブ
(メアリーの母)
概要
『秘密の花園』(The Secret Garden)は、フランシス・ホジソン・バーネットの児童文学を原作としたファンタジードラマ映画。
監督はアグニエシュカ・ホランド、脚本はキャロライン・トンプソンが手掛けた。
両親を亡くした少女メアリーが、叔父の邸宅で「秘密の花園」を発見し、心を閉ざした少年コリンとの絆を深めながら、周囲の人々とともに成長していく姿を描く。自然と人間の再生をテーマにした、優雅で感動的な物語。
ストーリー
両親を亡くした10歳の少女メアリー(ケイト・メイバリー)は、イギリスにある叔父アーチボルド・クレイヴン(ジョン・リンチ)の大邸宅に引き取られる。叔父はメアリーに関心を持たず、広大な屋敷でメアリーは孤独な日々を過ごす。冷たいメイドや厳しい環境に反発しつつも、好奇心旺盛な彼女は邸宅の秘密を探るうちに、立ち入り禁止とされている庭園の存在を知る。
ある日、使用人マーサの弟ディコン(アンドリュー・ナットール)とともに庭園への鍵を見つけ、荒れ果てたその場所を「秘密の花園」と名付けて世話を始める。庭の再生とともに、メアリー自身も心を開き始める。
さらに、屋敷の中で出会った病弱な少年コリン(ヘイドン・プロウズ)は、叔父の息子であり、自分が「弱く病気のまま一生を終える」と信じていた。メアリーは彼を外の世界に引っ張り出し、ディコンと共に花園で過ごす中で、コリンの身体と心も少しずつ変わっていく。
庭園を中心にした3人の交流は、周囲の人々にも影響を与え、叔父アーチボルド自身も閉ざしていた心を取り戻していく。庭園の美しさが人々の絆を深め、新たな希望と再生をもたらしていく。
エピソード
- 花園の撮影はイギリスのいくつかの庭園で行われ、四季折々の自然の美しさをカメラに収めた。
- 子役たちは撮影前に長期間リハーサルを行い、互いに親しむことでリアルな友情を表現した。
- 子どもの内面的成長を重視し、自然と人間の関係性を繊細に描くために、演技指導や撮影に時間をかけた。
- マーサを演じたローラ・クロスリーは、素朴さと温かさを同時に表現するため、役作りに徹底的に取り組んだ。
- 荒れ果てた庭園が次第に美しくなる様子は、登場人物たちの心の癒しと成長を象徴している。
- ズビグニエフ・プレイスネルが手掛けた音楽は、映画の幻想的な雰囲気をさらに高めた。
- 原作の持つクラシックな魅力を尊重しつつ、現代的な視点でのアプローチが施された。
- 病弱な少年コリンを演じるために、プロウズは撮影前に医療的な動きを研究し、自然な演技を追求。
- 撮影中、キャストたちは撮影地周辺の自然環境を楽しみ、映画の雰囲気に浸りながら演技に臨んだ。
- 屋敷のセットは、登場人物たちの孤独と再生を反映するように細部まで作り込まれた。
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