赤ちゃんはトップレディがお好き
Baby Boom
(アメリカ 1987)
[製作] ブルース・A・ブロック/ナンシー・メイヤーズ
[監督] チャールズ・シャイアー
[脚本] ナンシー・メイヤーズ/チャールズ・シャイアー
[撮影] ウィリアム・A・フレイカー
[音楽] ビル・コンティ
[ジャンル] コメディ
キャスト

ダイアン・キートン
(J・C・ワイアット)

サム・シェパード
(Dr.ジェフ・クーパー)

ハロルド・レイミス
(スティーヴン・ボクナー)
クリスティーナ・ケネディ (エリザベス・ワイアット)
ミシェル・ケネディ (エリザベス・ワイアット)
サム・ワナメイカー (フリッツ・カーティス)

ジェームズ・スペイダー
(ケン・アレンバーグ)
パット・ヒングル (ヒューズ・ララビー)
ブリット・リーチ (ヴァーン・ボーン)
リンダ・エラービー (ナレーター)
キム・セバスチャン (ロビン)
メアリー・グロス (シャーロット)
概要
『赤ちゃんはトップレディがお好き』は、チャールズ・シャイア監督、ダイアン・キートン主演のロマンティック・コメディ映画。
キャリアウーマンとして完璧な生活を送る女性が、突然赤ちゃんを引き取ることになり、仕事と育児の両立に奮闘しながら新たな人生を見出す物語。
働く女性や家族の在り方について軽やかに問いかけた作品で、多くの観客の共感を呼んだ。
ストーリー
J.C. ワイアット(ダイアン・キートン)はニューヨークで活躍するバリバリのキャリアウーマン。企業戦略コンサルタントとして成功し、恋人も仕事も完璧な人生を送っていた。しかし、遠縁の親戚が亡くなり、遺産として生後1歳の赤ちゃんエリザベスを引き取ることに。
突然の育児にJ.C.は大混乱。仕事は多忙を極め、オフィスで赤ちゃんの世話をするうちに同僚や上司の不満が高まり、最終的に仕事を辞めざるを得なくなる。恋人にも愛想を尽かされ、J.C.は生活を見直すため田舎の家を購入し、新しい生活を始める。
田舎暮らしは想像以上に過酷で、水道の修理や農作業に苦労するJ.C。しかし、彼女は赤ちゃんとの時間を楽しむ中で、次第に自分の本当の幸せを見つけるようになる。また、地元の獣医スティーヴ(サム・シェパード)との出会いを通じて恋愛の楽しさも思い出す。
J.C.は、手作りのオーガニックベビーフードをきっかけにビジネスのアイデアを思いつき、田舎から自分のブランドを立ち上げる。やがて、その事業が大成功を収め、都会からの大企業が買収を申し出るが、J.C.はこれを拒否し、自分のペースで働きながら赤ちゃんと過ごす生活を選ぶ。
エピソード
- ダイアン・キートンは、キャリアウーマンとしての強さと母親としての愛情を見事に演じ分け、彼女自身の個性が役に深みを与えた。
- 映画の田舎シーンは、ニューヨークからの移住者が直面する困難をリアルかつコミカルに描写している。
- 獣医役のサム・シェパードとの恋愛シーンは、映画の温かさと軽やかさを象徴している。
- 1980年代後半、キャリアと育児の両立が大きな社会的テーマとなる中で、この映画は多くの女性に支持された。
- J.C.が田舎で始めたベビーフード事業は、後のオーガニック食品ブームを予見した内容となっている。
- 監督のチャールズ・シャイアと脚本家のナンシー・マイヤーズは、後に多くのロマンティックコメディを手掛ける黄金コンビとなる。
- J.C.の都会的で洗練されたライフスタイルは、1980年代の「理想の女性像」を映し出している。
- 赤ちゃんエリザベスを演じた双子の赤ちゃんは、その可愛らしさで観客を魅了した。
- 映画は、育児がキャリアを妨げるという固定観念を打破し、女性がどのように自分らしい生き方を見つけられるかを示している。
- シンプルながらも普遍的なテーマを扱った物語は、幅広い年代の観客に親しまれた。
感想
J.C.の奮闘ぶりに笑いながらも、「仕事か家庭か」ではなく両方を自分のペースで楽しむ選択が描かれているのが新鮮だった。赤ちゃんエリザベスの可愛さがストーリーの中で癒しの役割を果たし、田舎での生活やスティーブとの恋愛は、忙しい日常に追われる女性に「こういう生き方も素敵だな」と思わせてくれる。
キャリアを追い求めるだけでは得られない幸せがあることを、軽やかに教えてくれる映画で、観終わった後に少し肩の力を抜いて自分の人生を見直したくなる作品!
コメント