巨星ジーグフェルド
The Great Ziegfeld
(アメリカ 1936)
[監督] ロバート・Z・レナード
[脚本] ウィリアム・アンソニー・マクガイア
[撮影] レイ・ジューン/ジョージ・フォルシー/オリヴァー・T・マーシュ
[音楽] ウォルター・ドナルドソン
[ジャンル] 伝記/ミュージカル
[受賞]
アカデミー賞 主演女優賞(ルイーゼ・ライナー)/ダンス監督賞/作品賞
NY批評家協会賞 主演女優賞(ルイーゼ・ライナー)
ウィリアム・パウエル
(フローレンツ・ジーグフェルド)
マーナ・ロイ
(ビリー・バーク)
ルイーゼ・ライナー
(アンナ・ヘルド)
フランク・モーガン (ジャック・ビリングス)
ファニー・ブライス (本人)
ヴァージニア・ブルース (オードリー・デイン)
レジナルド・オーウェン (サンプストン)
レイ・ボルガー (本人)
アーネスト・コサート (シドニー)
ジョゼフ・カウソーン (Dr.ジーグフェルド)
ナット・ペンドルトン (サンドー)
「巨星ジーグフェルド」は、ロバート・Z・レナード監督によるアメリカのミュージカル伝記映画。ブロードウェイの伝説的プロデューサー、フローレンツ・ジーグフェルドの人生とキャリアを描いている。
フローレンツ・ジーグフェルド(ウィリアム・パウエル)は、エンターテイメントの世界で名声を得るために奮闘する若きプロデューサー。彼は、パリの博覧会で出会った美しい歌手アンナ・ヘルド(ルイーゼ・ライナー)をアメリカに連れて帰り、彼女をスターに育てることで成功を収める。二人は結婚し、ジーグフェルドのキャリアは頂点に達する。しかし、彼の野心は止まることなく、さらに壮大なショーを企画しようとする。
中盤では、ジーグフェルドが「ジーグフェルド・フォリーズ」と呼ばれる華やかな舞台公演をプロデュースし、エンターテイメント業界での地位を確立する様子が描かれる。彼の成功は続き、アンナとの結婚生活も順調に見えるが、次第にジーグフェルドの仕事への執着が彼女との関係に影を落とし始める。彼はさらなる成功を求める一方で、私生活では困難に直面する。
ウィリアム・パウエルの役作り:
パウエルは、フローレンツ・ジーグフェルドのキャラクターを深く理解し、彼の魅力と欠点を見事に表現した。彼の演技は、ジーグフェルドの野心的な側面と人間的な脆さをリアルに描き出している。
ルイーゼ・ライナーの演技:
ライナーはアンナ・ヘルド役でアカデミー賞主演女優賞を受賞した。特に、電話越しにジーグフェルドと話すシーンでの彼女の感情豊かな演技が評価された。
マーナ・ロイの出演:
マーナ・ロイは、ジーグフェルドの後の妻、ビリー・バーク役を演じ、彼女のキャラクターはジーグフェルドの人生の新しい章を象徴している。
巨大なセット:
映画は、豪華なセットと衣装が特徴で、特に「ジーグフェルド・フォリーズ」の舞台シーンでは、当時としては非常に大掛かりなセットが使用された。これにより、映画は視覚的にも非常に華やかなものとなった。
実際の人物の描写:
映画は実際の人物をモデルにしているが、ドラマティックな要素が加えられ、フィクションとしての面も持つ。ジーグフェルドのキャリアの成功と挫折が劇的に描かれている。
撮影中のエピソード:
撮影中、キャストは大規模なダンスナンバーやミュージカルシーンのリハーサルに多くの時間を費やし、これが映画の一体感と高いパフォーマンスの質につながった。
アカデミー賞の栄誉:
映画は第9回アカデミー賞で作品賞を含む3部門で受賞し、特にその壮大なプロダクションと演技が評価された。
パウエルとロイの相性:
パウエルとロイの共演は成功し、二人は後に他の映画でも共演することとなった。彼らの演技の相性が映画の魅力を引き立てている。
映画の影響と遺産:
「巨星ジーグフェルド」は、ミュージカル映画の一つのスタンダードとなり、その後の作品に大きな影響を与えた。ジーグフェルドの人生とキャリアは、今でもエンターテイメント業界で語り継がれている。
「巨星ジーグフェルド」は、ブロードウェイの伝説的プロデューサー、フローレンツ・ジーグフェルドの人生を描いた壮大なミュージカル伝記映画だ。ウィリアム・パウエルの演技が光り、ジーグフェルドの野心と人間的な弱さを見事に表現している。ルイーゼ・ライナーやマーナ・ロイとの共演も成功し、キャスト全体のパフォーマンスが映画の質を高めている。
映画のビジュアルと音楽は非常に華やかで、特に「ジーグフェルド・フォリーズ」のシーンはその時代のエンターテイメントの豪華さを象徴している。「巨星ジーグフェルド」は、その後のミュージカル映画に大きな影響を与えた作品であり、今なおクラシックとして評価され続けている。
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