
オクラホマ!
Oklahoma!
(アメリカ 1955)
[製作] アーサー・ホーンブロー・ジュニア
[監督] フレッド・ジンネマン
[原作] リン・リッグス/オスカー・ハマースタイン
[脚本] ソーニャ・レヴィン/ウィリアム・ルートヴィヒ
[撮影] ロバート・サーティーズ
[音楽] リチャード・ロジャース
[ジャンル] ミュージカル/恋愛/ウエスタン
[受賞] アカデミー賞 作曲賞/音響賞
キャスト
ゴードン・マクレー (カーレイ・マクレーン)
シャーリー・ジョーンズ (ローリー・ウィリアムズ)
ロッド・スタイガー (ジャド・フライ)
グロリア・グレアム (アニー・カーンズ)
ジーン・ネルソン (ウィル・パーカー)
シャーロット・グリーンウッド (エラー・マーフィ叔母)
エディ・アルバート (アリ・ハキム)
ジェームズ・ホィットモア (カーンズ)
バーバラ・ローレンス (ガーティ・カミングス)
ジェイ・C・フリッペン (アイク・スキッドモア)
概要
『オクラホマ!』(Oklahoma!)は、リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン2世の同名ミュージカルを映画化した作品。
フレッド・ジンネマンが監督を務め、19世紀末のアメリカ西部を舞台に、若い男女の恋愛模様と地域社会の葛藤を描く。
陽気で情熱的な音楽とダンスが魅力のクラシックミュージカル映画。
ストーリー
物語は、若いカウボーイのカーレイ(ゴードン・マクレー)と農場主の娘ローリー(シャーリー・ジョーンズ)の恋愛を軸に展開する。2人は互いに想い合っているが、素直になれず、お互いを試すような行動を繰り返す。
ローリーは、嫉妬心を煽るために不気味な農場労働者ジャッド(ロッド・スタイガー)の求愛を受け入れるふりをする。しかし、ジャッドは本気でローリーに執着し、次第に危険な存在となる。一方で、カーレイはローリーに対する愛を確信し、彼女を守ることを決意する。
物語の背景では、オクラホマが州に昇格する時代の変化が描かれ、カウボーイと農民の間の対立が織り込まれる。登場人物たちは、地域社会の絆を深めつつ、自分たちの未来を切り開いていく。
エピソード
- 本作はシャーリー・ジョーンズの映画デビュー作であり、彼女はこの作品をきっかけにミュージカル映画のスターとしての地位を確立した。
- ゴードン・マクレーは歌唱力と俳優としての存在感でカーレイの明るさと情熱を見事に表現。彼の歌う「Oh, What a Beautiful Mornin’」は映画の象徴的なシーンの一つ。
- ジャッドのキャラクターは暗く不穏な要素を持つが、ロッド・スタイガーの演技は観客に彼の人間的な一面も感じさせた。
- 映画版では、ブロードウェイミュージカルで使用されていた楽曲を、映画の大画面とステレオ音響向けに再編曲。観客により迫力ある音楽体験を提供した。
- 撮影は実際のオクラホマ州で行われる予定だったが、技術的な制約によりアリゾナ州で撮影された。広大な自然の風景が映画にリアリティを与えている。
- 衣装デザイナーは、19世紀末のアメリカ西部の服装を忠実に再現しながら、キャラクターの個性を反映するよう工夫した。
- ダンスシーンの一部はジョーンズが即興で動きを提案し、監督が採用したという。
- 『オクラホマ!』は、当時最新技術だったテクニカラー方式で撮影され、色鮮やかな映像美を実現。
- 主題歌「Oklahoma!」は、アメリカのミュージカル音楽史における傑作とされ、後にオクラホマ州の公式州歌に採用された。
- ジンネマン監督にとって初のミュージカル映画だったが、彼の演出はリアリズムとエンターテインメントを融合させた。
感想
カーレイとローリーの恋愛は微笑ましい。でも、ローリーのツンデレぶりには「この子、ちょっと面倒かも」と思わなくもない。ただ、カーレイの純粋さと一生懸命さが可愛らしくて、つい応援したくなる。ジャッドは執念深くて怖いけど、単なる悪役ではなく複雑なキャラクターとして描かれているところが物語に深みを与えている。
歌とダンスは本当に華やかで楽しい。全体的に明るく元気をもらえる作品でありながら、恋愛や人生が一筋縄ではいかない現実感も感じさせる。夢と現実が巧みに交差する素敵なミュージカルだった。
関係ないけど、クラシックの主役男女ってみんな顔くっつけてるなぁ~。ポスター見てていつも思う笑
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