ゴッドファーザー PART III
The Godfather: Part III
(アメリカ 1990)
[製作総指揮] フレッド・フックス/ニコラス・ゲイジ/マリナ・ゲフター
[製作] フランシス・フォード・コッポラ/グレイ・フレデリックソン/チャールズ・マルヴヒル/フレッド・ルース
[監督] フランシス・フォード・コッポラ
[原作・脚本] マリオ・プーゾ/フランシス・フォード・コッポラ
[音楽] カーマイン・コッポラ
[撮影] ゴードン・ウィリス
[ジャンル] クライム/ドラマ
[シリーズ]
ゴッドファーザー(1972)
ゴッドファーザー PART II(1974)
ゴッドファーザー PART III(1990)
キャスト
アル・パチーノ
(ドン・マイケル・コルレオーネ)
ダイアン・キートン
(ケイ・アダムス)
タリア・シャイア
(コンスタンチア・‘コニー’・コルレオーネ・ジョンソン)
アンディ・ガルシア
(ヴィンセント・マンシーニ)
イーライ・ウォラック
(ドン・アルトベロ)
ジョー・マンテーニャ
(ジョーイ・ザーサ)
ジョージ・ハミルトン
(B・J・ハリソン)
ブリジット・フォンダ
(グレイス・ハミルトン)
ソフィア・コッポラ
(メアリー・コルレオーネ)
ラフ・ヴァローン (ランベルト枢機卿)
フランク・ダンブロジオ (アントニー・コルレオーネ)
ヘルムート・バーガー
(フレデリック・カインシュ)
ジョン・サヴェージ
(アンドリュー・ヘイゲン神父)
概要
『ゴッドファーザー PART III』は、フランシス・フォード・コッポラ監督による『ゴッドファーザー』シリーズの完結編。
前2作で描かれたコルレオーネ・ファミリーの物語に終止符を打つ作品で、アル・パチーノが演じるマイケル・コルレオーネの贖罪と運命がテーマ。
シリーズを通じての壮大なドラマに加え、複雑な陰謀と家族の絆が描かれる。
ストーリー
物語は1979年、老境に差し掛かったマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)がファミリーを合法的なビジネスに転換し、過去の犯罪から抜け出そうと努力しているところから始まる。カトリック教会を通じて「インターナショナル・インモビリアーレ」という金融機関への大規模な投資を計画し、名誉を回復することを目指している。
一方で、マイケルの甥でヴィトーの孫にあたるヴィンセント・マンシーニ(アンディ・ガルシア)が登場。ヴィンセントは血気盛んで、かつてのマイケルのような冷酷さと情熱を持つ人物だ。彼はマイケルの指導を受ける中で、ファミリーの新たな希望として台頭していく。
物語は、教会と犯罪組織の絡み合い、暗殺や陰謀が展開される一方、マイケルの内的な葛藤に焦点が当てられる。彼は妹コニー(タリア・シャイア)や娘メアリー(ソフィア・コッポラ)と向き合いながら、家族の絆を修復しようとするが、過去の罪が次々と彼を追い詰める。
物語のクライマックスでは、オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」を背景に、複数の暗殺計画が絡み合うスリリングなシーンが展開される。
エピソード
- マイケル役のアル・パチーノは、キャラクターの老化をリアルに表現するため、体の動きや声のトーンを調整した。
- 監督の娘ソフィア・コッポラがメアリー役に抜擢されたが、その演技は賛否を呼んだ。一方で、彼女は後に映画監督として成功を収める。
- ヴィンセント役のガルシアは、若き日のマイケルを彷彿とさせる強烈な存在感を示し、助演男優賞にノミネートされた。
- コッポラは、前2作と異なるアプローチで物語を締めくくり、宗教や贖罪というテーマを強調した。
- 映画のテーマの一つとして、カトリック教会とマフィアの関係が描かれ、その物語性に現実味を持たせている。
- 映画のクライマックスとなるオペラの場面は、イタリアの壮大な劇場で撮影され、映画の緊張感を高めた。
- マイケルが孤独に老いていくシーンは、シリーズ全体のテーマである「家族」と「権力」の虚しさを象徴している。
- メアリー役にはウィノナ・ライダーが予定されていたが、健康上の理由で降板し、ソフィアが起用された。
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