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モダン・タイムス Modern Times 1936

モダン・タイムス(字幕版)

モダン・タイムス
Modern Times
(アメリカ 1936)

[製作] チャールズ・チャップリン
[監督] チャールズ・チャップリン
[脚本] チャールズ・チャップリン
[撮影] ローランド・トザロー/アイラ・モーガン
[音楽] チャールズ・チャップリン
[ジャンル] コメディ


キャスト


チェスター・コンクリン (メカニック)
ヘンリー・バーグマン (カフェ店主)
タイニー・サンドフォード (ビッグ・ビル)



概要

『モダン・タイムス』(Modern Times)は、チャールズ・チャップリンが監督・脚本・主演を務めたサイレント映画の名作。機械化が進む現代社会で生きる労働者の過酷な現実をユーモアと風刺を交えて描く。チャップリンの代表キャラクター「放浪者(トランプ)」が、工場労働から失業、恋愛、そして新たな希望を求めて奮闘する姿が描かれる。



ストーリー

物語は、工場で働く放浪者が、過酷な労働環境と機械化に翻弄されるシーンから始まる。単純作業の繰り返しで精神的に疲弊した彼は、最終的に仕事を失い、精神病院送りとなる。

退院後、偶然にも労働者のデモに巻き込まれ、無実の罪で投獄される。刑務所では、間違いから暴動を鎮圧してしまい、一時的に名誉囚人として扱われるが、釈放されると再び仕事探しに追われる日々が始まる。

一方、家族を失った孤児の少女と出会い、彼女と共に新しい生活を築こうとする。2人は小さな家を夢見て希望を抱くが、現実は厳しく、放浪者は様々な職を転々とする。しかし、どの職場でもトラブルが起き、職を失い続ける。

最終的に、2人は警察の追跡を受けるが、諦めることなく新しい未来を目指して共に旅立つ。ラストシーンでは、広がる道を歩きながら手をつなぐ2人の姿が描かれ、希望の象徴として物語を締めくくる。

エピソード

  • 『モダン・タイムス』はチャップリンの最後の無声映画であり、彼がトーキー(音声入り映画)の時代に抵抗し続けた象徴的な作品。
  • チャップリンはこの映画の音楽も作曲しており、有名な「スマイル」のメロディはこの映画で初めて登場した。後に多くのアーティストによってカバーされ、映画史に残る楽曲となった。
  • 工場のシーンでは、労働者が機械の一部として扱われることを風刺的に描いており、産業化がもたらす人間疎外を強調している。
  • ヒロイン役のポーレット・ゴダードは、撮影当時チャップリンのパートナーであり、後に彼の妻となった。
  • チャップリンのキャラクターが巨大な機械の歯車に巻き込まれるシーンは、機械文明に対する批判の象徴となっている。
  • チャップリンは撮影中にシナリオを頻繁に変更し、即興的にシーンを作り上げることで知られていた。
  • 映画には当時の社会問題、特に失業や貧困への批判が含まれている。
  • 映画は、1930年代の大恐慌時代の背景を反映しており、経済不況による社会的影響を描いている。
  • 映画の中で初めて、チャップリンの声が聞かれるシーンがあり、彼が歌を歌う場面で使用された。
  • 巨大な機械のセットは、当時としては技術的に高度なもので、視覚的に強いインパクトを与えた。
  • 公開当時、一部の国では「共産主義的」とみなされ、検閲や上映禁止の対象となった。


『モダン・タイムス』は、チャップリンの独特なユーモアと鋭い社会批評が見事に融合した作品として評価されている。映画は、産業社会の機械化とそれに伴う人間性の喪失を風刺しつつも、チャップリン特有の温かさと人間愛を感じさせる。彼の演技は、視覚的なギャグと感情的な深みを兼ね備えており、観客に強い印象を与えた。

感想

放浪者と少女が支え合いながら困難を乗り越えようとする姿に心が動かされた。少女の強さと純粋さ、そして放浪者のひたむきな優しさが印象的だった。
厳しい社会を背景にしているけれど、2人の関係が希望を象徴していて温かい気持ちになれる。

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