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ヒー・セッド,シー・セッド 彼の言い分,彼女の言い分 He Said, She Said 1991 |キャスト・あらすじ【ネタバレ】| ケヴィン・ベーコン | エリザベス・パーキンス

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一つの恋に、二つの真実。同じ恋人同士でありながら、あまりに違う『見え方』をコミカルに描き出した、視点逆転型ラブストーリー

ヒー・セッド,シー・セッド 彼の言い分,彼女の言い分
He Said, She Said
(アメリカ 1991)

[製作] フランク・マンキューソJr./ヴィッキー・ウィリアムズ
[監督] ケン・クワピス/マリサ・シルヴァー
[脚本] ブライアン・ホールフェルド
[撮影] スティーヴン・H・バラム
[音楽] マイルズ・グッドマン
[ジャンル] ドラマ/恋愛/コメディ

キャスト

ケヴィン・ベーコン
(ダン・ハンソン)

エリザベス・パーキンス
(ローリー・ブライアー)

ネイサン・レイン
(ウォーリー・サーマン)

アンソニー・ラパリア (マーク)

スタンリー・アンダーソン (ウェラー)
シャーリーン・ウッダード (シンディ)
ダントン・ストーン (エリック)

 




ストーリー

舞台はメリーランド州ボルチモア。地元紙「ボルチモア・サン」で働く保守派のダンとリベラル派のローリーは、空席となったコラムニストの座を争うライバル同士であった。新聞社は二人の正反対の意見を戦わせる対立コラムを採用し、これが大きな評判を呼ぶ。仕事を通じて激しくぶつかり合う二人であったが、いつしか惹かれ合い、真剣な交際へと発展した。

やがて二人の人気に目をつけた地元テレビ局から、ニュース番組内の討論コーナーを受け持つ共同アンカーとしてのオファーが届く。二人はメディアを新聞からテレビへと移すが、私生活では結婚観や価値観のズレから衝突が絶えなくなる。

物語の前半はダンの視点、後半はローリーの視点という二部構成で語られる。ダンの記憶ではローリーは「自分を振り回す強引な女」であり、ローリーの記憶ではダンは「責任を回避する煮え切らない男」であった。同じ出来事でも、主観の違いによって捉え方は驚くほど異なっていた。ついに生放送中に感情が爆発し、ローリーがダンの額にマグカップを投げつけるという騒動に発展、二人は決定的な破局を迎える。

しかし、別離の期間を経て、二人は「自分の言い分」がいかに独善的であったかを悟る。相手が見ていた「もう一つの真実」を理解し、お互いの欠点を受け入れる努力を決意した二人は、再び二人並んでカメラの前に立ち、新たな関係を築き始めるのであった。

エピソード・背景

  • 二人監督制の導入
    最大の特徴は、男性側のパートをケン・クワピス監督が、女性側のパートをマリサ・シルヴァー監督が担当したことです。実際に私生活でもパートナー(夫婦)であった二人が、それぞれのジェンダーの視点を映像に反映させました。
  • 新聞社からテレビ局へ
    物語の前半は活字メディア、後半は放送メディアを舞台にすることで、二人の対立がより公的で華やかなものへとスケールアップしていく様が描かれました。
  • 記憶による演出の差異
    同じシーンが繰り返される際、ダンの主観では部屋が散らかって見えたり、ローリーの主観では光が柔らかく差し込んでいたりと、細かな演出の差が「主観的な記憶」を視覚化しています。
  • ケヴィン・ベーコンとエリザベス・パーキンス
    共に絶頂期にあった二人のスターが、嫌味になりがちなキャラクターを人間味たっぷりに演じ、観客の共感を呼びました。
  • シャロン・ストーンの存在感
    『氷の微笑』直前の彼女がダンの元恋人役で出演しており、二人の嫉妬心を煽る重要なアクセントとなっています。
  • ボルチモア・サン紙の協力
    実際の新聞社屋が撮影に使用され、報道の現場の臨場感が作品に重厚さを与えました。
  • 脚本の構成美
    脚本はブライアン・ホールフェルドが担当しました。二つのパートがパズルのように組み合わさり、後半で「あの時、彼女はこう思っていたのか!」という発見を観客に与える緻密な構成が評価されました。
  • リアルな恋愛論
    単なるコメディにとどまらず、男女のコミュニケーションの難しさという普遍的なテーマを扱っており、公開当時はカップルで観に行くと喧嘩になる、あるいは仲直りできる映画として親しまれました。
  • シャーリーズ・セロンの幻の出演
    非常に端役ではありますが、後に大スターとなるシャーリーズ・セロンが、クレジットなしで出演していると言われるシーンがあります。


まとめ:作品が描いたもの

本作は、「事実は一つでも、真実は人の数だけある」という現実を、恋愛という最も主観的なフィルターを通して鮮やかに描き出しました。男女の論理がいかに平行線を辿りやすいかをコミカルに提示しつつ、その溝を埋めるのは「正論」ではなく「共感」であるというメッセージを伝えています。

恋愛における記憶の改ざんや自己正当化を逆手に取った演出は、今観ても非常に斬新です。相手の視点を想像することの大切さを、笑いと共に再確認させてくれる、知的でチャーミングな一作と言えるでしょう。

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