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[女優] フェイ・レイ Fay Wray  出演作品一覧|プロフィール|エピソード | キングコング

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フェイ・レイ
Fay Wray

1907年9月15日、カナダ・アルバータ生まれ。
2004年8月8日、アメリカ・ニューヨーク・ニューヨークシティ・マンハッタンで永眠。享年96歳。
身長160cm。
16歳でスクリーン・デビューし、しばらく端役が続いたが、21歳の時「結婚行進曲」の主役に抜擢され、スターになる。
「キングコング」の美女としても有名。

今回は、巨大な怪物の掌の上で上げた「映画史上最も有名な悲鳴」として知られ、初代「スクリーム・クイーン(絶叫ヒロイン)」の称号を永遠のものとした女優、フェイ・レイをご紹介します。

彼女は、映画史に燦然と輝く特撮映画の金字塔『キング・コング』のアン・ダロウ役で、世界中の観客の記憶に深く刻まれました。しかし、彼女のキャリアは単なる「悲鳴を上げる美女」に留まりません。サイレント時代から映画界に入り、巨匠エリッヒ・フォン・シュトロハイムに才能を見出されるなど、確かな演技力と凛とした気品を兼ね備えた、知的な表現者でもありました。

怪物の愛を一身に受ける悲劇のヒロインを、単なる恐怖の対象ではなく、どこか哀愁漂うロマンスへと昇華させた彼女の存在感は、今なお色褪せることがありません。


伝説の絶叫ヒロイン、コングの恋人。フェイ・レイ、銀幕の不滅のミューズ

フェイ・レイの魅力は、大きな瞳に湛えられた豊かな感情表現と、どんなに過酷な状況下でも失われない圧倒的な気品にあります。

彼女は、初期のホラー映画やスリラー映画において、迫りくる恐怖に立ち向かう女性を演じ、後のホラー映画におけるヒロイン像の基礎を築きました。生涯で100本近い作品に出演しましたが、彼女自身は『キング・コング』でコングの掌に抱かれたことを「私のキャリアにおける最高の出来事」と誇りを持って語り続けました。彼女の悲鳴は、単なる音ではなく、未知の生命体に対する恐怖と慈しみ、そして映画が持つ「驚異」そのものを象徴していたのです。


✦ PROFILE & BACKGROUND

  • 本名:ヴィナ・フェイ・レイ
  • 生涯:1907年9月15日 ~ 2004年8月8日(享年96歳)
  • 出身:カナダ・アルバータ州カードストン
  • 背景:幼少期にアメリカに移住。16歳で映画デビューし、1928年の『結婚行進曲』でヒロインに抜擢されスターの仲間入りを果たしました。1933年の『キング・コング』で不動の地位を築いた後は、ドラマやコメディ、さらには後年のテレビシリーズでも息の長い活躍を見せました。
  • 功績:ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに星を刻み、2004年に彼女が亡くなった際、エンパイア・ステート・ビルの照明が1分間消灯され、偉大な「コングの恋人」への哀悼の意が捧げられました。


1. 映画史を変えた驚異の傑作:キング・コング

巨大なゴリラ「コング」に捕らわれ、スカル・アイランドからニューヨークへと運ばれるヒロイン、アン・ダロウを演じた彼女の最大にして最高の代表作です。

この作品において、フェイ・レイは特撮技術と自身の演技を完璧に融合させました。実際には存在しない「コングの掌」の中にいるかのように見せるための彼女の演技は、後の特撮映画における俳優たちの規範となりました。特に、エンパイア・ステート・ビルの頂上で彼女が上げた悲鳴は、コングの孤独な咆哮と響き合い、観客に恐怖以上の「切なさ」を抱かせました。彼女の存在なくして、この映画が「単なる怪物映画」を超えた「悲劇のロマンス」として語り継がれることはなかったでしょう。

2. ゴシック・ホラーの先駆:肉の蝋人形

初期のカラー映画(2色式テクニカラー)として製作された、ゴシック・スリラーの傑作です。フェイ・レイは、狂気に憑かれた彫刻家のターゲットとなる美しいモデルを演じました。

『キング・コング』以前に製作された本作で、彼女は「恐怖に顔を歪める美女」としての完璧な演技を披露し、ホラー映画というジャンルにおける自身の適性を世界に見せつけました。蝋人形の不気味な造形と、彼女の白磁のような美しさの対比は、当時の観客に強烈なビジュアル的インパクトを与え、彼女に「スクリーム・クイーン」としての最初の称号をもたらした記念碑的な一作です。

3. 巨匠に認められた知性:結婚行進曲

名匠エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督が、フェイ・レイの清楚な美しさに惚れ込んでヒロインに抜擢したサイレント映画の隠れた傑作です。

貧しいながらも気高い少女ミッツィを演じた彼女は、コメディやホラーで見せる動的な演技とは一線を画す、静かで深い感情表現を見せました。シュトロハイム監督の厳しい演出に応え、ウィーンの没落貴族との悲恋を繊細に演じきったことで、彼女は「ただの美人女優ではない、本物の演技派」としての評価を確立しました。後年、彼女が自身のキャリアを振り返る際、この作品を最も芸術的に満足したものの一つとして挙げていたことも有名です。


📜 フェイ・レイを巡る知られざるエピソード集

1. 「最も背の高い共演者」へのジョーク

『キング・コング』への出演依頼を受けた際、セルズニックから「君に、ハリウッドで最も背が高くて、黒い髪の共演者を紹介しよう」と言われました。フェイ・レイはてっきりクラーク・ゲーブルのことだと思い込んで喜んで承諾しましたが、後でそれが巨大なゴリラのことだと知って驚愕したという逸話があります。しかし彼女は後に「コングこそが、私の最も誠実な恋人だったわ」とユーモアを交えて語っています。

2. 自力で勝ち取った「悲鳴」の録音

彼女の悲鳴はあまりに完璧だったため、スタジオは後年、他の女優たちの悲鳴の吹き替えとして彼女の録音を使い回したほどでした。実は、あの伝説的な悲鳴は、彼女が一人で録音ブースに入り、数時間かけてあらゆる種類の恐怖を喉から絞り出すようにして作り上げた努力の結晶でした。

3. ピーター・ジャクソン版への出演要請

2005年のリメイク版『キング・コング』を監督したピーター・ジャクソンは、オリジナルへの敬意を込めて、ラストシーンの台詞をフェイ・レイ本人に託そうと熱烈なラブコールを送りました。彼女も出演に前向きでしたが、撮影開始直前に96歳で息を引き取りました。劇中のラストの台詞「美女が野獣を殺した(It was beauty killed the beast.)」は、彼女の遺志を継ぐ形で、オリジナル版の監督カール・デナム役を演じた俳優の台詞として残されました。

4. シュトロハイムとの「沈黙の会話」

『結婚行進曲』の撮影中、完璧主義で知られるシュトロハイム監督は、彼女の目力を最大限に引き出すため、台詞を一切言わせずに「目だけで会話するように」と命じました。この訓練によって、彼女のサイレント映画における表現力は飛躍的に向上し、後のトーキー時代においても「瞳で語る女優」としての評価に繋がりました。

5. 独立独歩のサバイバー

彼女は3度の結婚を経験し、1940年代には家庭を優先するために一度引退しましたが、1950年代には自らの意志で現場に復帰しました。当時のハリウッドでは珍しく、自身のキャリアをコントロールすることに長けており、晩年には自伝『On the Other Hand』を執筆。自らの人生を「怪物に翻弄される女」ではなく、「人生の主人公」として誇り高く描き出しました。

6. エンパイア・ステート・ビルとの永遠の絆

彼女の死の翌日、エンパイア・ステート・ビルディングの照明が消された際、ニューヨークの市民たちは夜空を見上げ、伝説のヒロインとの別れを惜しみました。一人の女優の死に対して、これほど象徴的な追悼が行われたのは極めて異例のことであり、彼女が「映画という夢」そのものであったことを物語っています。


📝 まとめ:時代を超えて響く美しき絶叫

フェイ・レイは、映画というメディアが「驚き」と「興奮」に満ちていた時代の、最も輝かしい象徴でした。

彼女が上げた悲鳴は、今も世界中の映画ファンの耳に、そしてエンパイア・ステート・ビルの壁面に響き続けています。恐怖を美しさに、怪物を悲劇に変えた彼女の存在は、これからも「映画の魔法」が語り継がれる限り、永遠に不滅のミューズとして愛され続けるでしょう。



[出演作品]

1926   19歳

荒馬大殺到     The Wild Horse Stampede
稲妻の男     Lazy Lightning
鞍上の怪傑     The Man in the Saddle

1927   20歳

鉄騎一番乗     Loco Luck
鉄拳一斉射撃     A One Man Game

1928   21歳

結婚行進曲     The Wedding March
空征かば     The Legion of the Condemned
罪の街     The Street of Sin希望の船     The First Kiss
アルプスの悲劇     The Honeymoon

1929   22歳

四枚の羽根     The Four Feathers
レヴュー結婚     Pointed Heels
サンダーボルト     Thunderbolt

1930   23歳

テキサス無宿     The Texan
パラマウント・オン・パレイド     Paramount on Parade
喰人種征服     The Sea God
恋の素顔     Behind the Make-Up
国境の狼群     The Border Legion

1931   24歳


国際盗賊ホテル     The Unholy Garden
野蛮な紳士     Not Exactly Gentleman
沈黙の犯罪     The Lawyer’s Secret
大飛行船     Dirigible
征服群     The Conquering Horde

1932   25歳

ドクターX     Doctor X
怒濤の女     Stowaway

1933   26歳

猟奇島     The Most Dangerous Game


キングコング     King Kong




魔の海底     Below the Sea
男性の王者     Master of Men
狂乱の上海     Shanghai Madness

1934   27歳


世界一の金持ち娘     The Richest Girl in the World

1935   28歳


地下の怪盗     Bulldog Jack

1936   29歳

鋪道の青春     They Met in a Taxi
低空爆撃     Roaming Lady

1937   30歳

ほろ苦き祝宴     It Happened in Hollywood

1941   34歳

四人の息子     Adam Had Four Sons

1953   46歳


1955   48歳

蜘蛛の巣     The Cobweb
Queen Bee
Hell on Frisco Bay

1956   49歳

Crime of Passion
Rock, Pretty Baby!

1957   50歳

World in White
General Electric Theater

1958   51歳

Dragstrip Riot
Summer Love
ペリー・メイソン     Perry Mason  (TV)

1980   73歳

Gideon’s Trumpet

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