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[男優] バスター・キートン Buster Keaton 出演作品一覧|プロフィール|エピソード

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バスター・キートン
Buster Keaton

1895年10月4日、アメリカ・カンザス・ピックウェイ生まれ。1966年2月1日、アメリカ・カリフォルニア・ロサンゼルスで死去(肺がん)。享年70歳。本名ジョセフ・フランシス・キートン4世。ヴォードヴィルの役者一家で育ち、幼少時から舞台に立つ。サイレント時代の喜劇スター。内気で無口な性格だった。ヘビースモーカーだった。

今回は、チャップリンと並び称されるサイレント映画界の至宝であり、「偉大なる無表情(ザ・グレート・ストーン・フェイス)」の異名を持つバスター・キートンをご紹介します。

どんなに過酷な状況に置かれても、眉ひとつ動かさず、驚異的な身体能力で立ち向かう。そのモダンなギャグのセンスと、CGのない時代に命懸けで行ったスタントの数々は、今も世界中のクリエイターに衝撃を与え続けています。

静かなる無表情の裏に秘めた、命懸けの情熱。バスター・キートン、銀幕を駆け抜けた孤独な天才

キートンの映画は、100年以上経った今見ても全く古びていません。巨大な家が倒れてくる隙間に立ったり、疾走する蒸気機関車の上を走り回ったり。彼が自ら監督し、演じた作品には、映画という魔法への純粋な信頼が溢れています。

トーキー(発声映画)への移行期に味わった苦難や、その後の奇跡的な再評価まで、彼の波乱万丈な映画人生を辿ってみましょう。

✦ PROFILE & BACKGROUND

  • 本名:ジョセフ・フランク・キートン
  • 生涯:1895年10月4日 ~ 1966年2月1日(享年70歳)
  • 死因:肺ガン(カリフォルニア州ウッドランド・ヒルズにて逝去)
  • 出身:アメリカ / カンザス州ピクウェイ
  • ルーツ・家庭環境:
    • 父ジョー:旅回りの一座を率いる芸人。幼いバスターを舞台の小道具のように放り投げるアクロバティックな芸が、彼の身体能力の基礎となりました。
    • 母マイラ:同じく芸人。一家で「スリー・キートンズ」として活躍。
    • 名付け親:脱出王ハリー・フーディーニ。階段を転げ落ちても平然としていた彼を見て「Buster!(すごいぞ、お転婆坊や!)」と叫んだのが芸名の由来と言われています。
    • 妻ナタリー:映画スターのタルマッジ三姉妹の一人。1921年結婚、1932年離婚。
    • 妻エレノア:1940年結婚。彼女との出会いが、失意の底にいたキートンを救いました。
  • 背景:ヴォードヴィル(寄席)の舞台で鍛えられた超人的な体術を武器に映画界へ。1920年代には自身のスタジオで数々の傑作を量産しました。
  • 功績:1959年にアカデミー名誉賞を受賞。喜劇俳優としてだけでなく、カメラワークや編集を駆使した先駆的な映画監督としても高く評価されています。

🏆 主な功績・活動

公開年出来事備考
1917映画デビューファッティ・アーバックルの短編映画で銀幕へ
1920自身の制作会社を設立長編映画の監督・主演を自ら手がける黄金期の始まり
1924『キートンの探偵学入門』映画の中に飛び込むメタフィクションの先駆け的作品
1926『キートンの大列車追跡』映画史に残るスペクタクル巨編。キートンの最高傑作とされる
1928MGMに移籍創作の自由を失い、不遇の時代へ。アルコール依存症にも苦しむ
1952『ライムライト』出演チャップリンと唯一の共演。世界中のファンを感動させる

🏅 受賞・ノミネート歴(主要4賞)

年度対象作品部門結果
1959アカデミー賞名誉賞受賞

1. 映画内映画の極致:キートンの探偵学入門(1924)

映写技師の青年が、夢の中でスクリーンの中に飛び込んでしまうという画期的なアイデアの作品です。

シーンが切り替わるたびに背景が激しく変わる中で、キートンが完璧なタイミングで動き続ける演出は、現代のデジタル技術でも驚くほどの完成度。映画そのものを批評するような知的な構成は、キートンの天才性を物語っています。

2. 鋼の心臓と肉体:キートンの大列車追跡(1926)

南北戦争を背景に、愛する機関車を取り戻すために奮闘するアクション大作。

本物の蒸気機関車を使い、CG一切なしで展開される追跡劇は圧巻の一言です。キートンが機関車の排障器(カウキャッチャー)の上に座り、線路上の障害物を跳ね除けるシーンは、一歩間違えれば命を落としかねない、文字通りの命懸けの名演でした。

3. 嵐の中の静寂:キートンの船出(1928)

大型台風が街を襲う中、キートンが静かに歩き続けるクライマックス。

二階建ての家の一面がそのままバタンと倒れてくる中、キートンが窓の隙間にピタリと収まって助かるシーンは、映画史上もっとも有名なスタントの一つです。数センチのズレが死に直結する状況で、彼は一切表情を変えず、ただそこに立ち続けました。


📜 バスター・キートンを巡る知られざるエピソード集

1. 折れていた首、知らずに続けた演技

『探偵学入門』の撮影中、給水塔から放たれた猛烈な水圧で線路に叩きつけられたキートン。激しい頭痛に襲われましたが、そのまま撮影を続行しました。それから10年以上経ってからX線検査を受けたところ、なんと当時首の骨を骨折していたことが判明したのです。

2. 「笑ってはいけない」という美学

「もし僕が笑ったら、観客は笑うのをやめてしまうだろう」と考えたキートンは、劇中で決して笑顔を見せませんでした。その無表情は、どんな逆境にも屈しない人間の尊厳や、現代社会の不条理を象徴するものとして、後世の映画作家たちに深いインスピレーションを与えました。

3. チャップリンとの「無言の友情」

喜劇王チャップリンとは、常にライバルとして比較されました。キートンがMGMに移籍し、不遇の時代を過ごしていた際、チャップリンは自作『ライムライト』にキートンを招待。老芸人同士が共演し、見事な掛け合いを見せたシーンは、サイレント時代への最高の手向けとなりました。

4. 奇跡の再評価とカンヌでの喝采

晩年、長らく忘れ去られていたキートンの作品群が、映画保存の専門家レイモンド・ローハウアーらによって発掘・修復されました。1965年のヴェネツィア国際映画祭で自作が上映された際、場内を埋め尽くした観客が5分間もスタンディングオベーションを続け、キートンは生まれて初めて人前で涙を流したと言われています。

5. ヴォードヴィルの伝統と誇り

キートンにとって、映画は「芸(アクト)」の延長線上にありました。どれほど危険なスタントも、彼にとっては「観客を楽しませるための当然の仕事」でした。スタントマンを立てることを極端に嫌い、すべての動きを自分の肉体で表現することに、職人としての誇りをかけていました。

6. 趣味は「模型」と「整理整頓」

私生活では非常に手先が器用で、精巧な鉄道模型を作ったり、ガレージにある工具を完璧に並べ替えたりするのが大好きでした。その几帳面で論理的な性格が、キートン映画特有の、パズルのように完璧に組み合わされたギャグの構成に繋がっていたのかもしれません。


📝 まとめ:肉体一つで不滅の魔法を編み出した職人

バスター・キートンは、言葉に頼ることなく、肉体の動きと映画的な知性だけで世界を笑わせた、真のビジョナリーでした。

彼の映画を観れば、どれほど時代が変わっても、人間の純粋な驚きや喜びの本質は変わらないことに気づかされます。笑顔を封印し、孤独に抗いながら走り続けたキートンの姿は、今も私たちの心に、静かな勇気と希望を灯してくれます。彼が遺した数々の作品は、これからも映画を愛するすべての人にとって、その美しさと技術に触れるたび、新しい発見をもたらす道標であり続けるでしょう。



[監督・出演作品]

1917 年    22 歳

ファッティとキートンのおかしな肉屋(デブ君の女装)  The Butcher Boy
デブ君化けの皮  A Reckless Romeo
デブ君の医者  Oh Doctor
ファッティとキートンのコニー・アイランド(デブ君の浜遊び)  Coney Island
デブ君の勇士  A Country Hero
デブ君の入婿  The Rough House

1918 年    23 歳

ファッティとキートンのアウト・ウェスト(デブ君の出稼ぎ)  Out West
デブ君の給仕  The Bell Boy
デブ君の巌窟王  Moonshine
ファッティとキートンのグッドナイト・ナース(デブ君の入院)  Good Night, Nurse!  (出)
デブのコック  The Cook

1919 年    24 歳

デブの舞台裏(ファッティとキートンの初舞台)  Back Stage
飼葉の種  The Hayseed
デブの自動車屋  The Garage
一網打尽   The Round-Up

1920 年    25 歳

文化生活一週間(キートンのマイホーム)  One Week
キートンの囚人13号(ゴルフ狂の夢)  Convict 13
キートンの案山子(スケアクロウ)  The Scarecrow
キートンの隣同士  Neighbors
馬鹿息子  The Saphead

1921 年    26 歳

キートンの化物屋敷  The Haunted House
キートンのハード・ラック  Hard Luck
キートンのハイ・サイン  The High Sign
キートンの強盗騒動  The Goat
キートンの即席百人芸  The Playhouse
キートンの船出  The Boat (監・脚・出)

1922 年    27 歳

キートンの白人酋長  The Paleface
キートンの警官騒動  Cops
キートン半殺し  My Wife’s Relations
キートンの鍛冶屋  The Blacksmith
キートンの北極無宿  The Frozen North
キートンの白日夢  Day Dreams
キートンの電気屋敷  The Electric House

1923 年    28 歳

キートンの空中結婚  The Balloonatic
捨小舟  The Love Nest


荒武者キートン  Our Hospitality

1924 年    29 歳


海底王キートン  The Navigator

1925 年    30 歳



The Iron Mule

1926 年    31 歳

拳闘屋キートン  Battling Butler

1927 年    32 歳


1928 年    33 歳


キートンのカメラマン  The Cameraman

1929 年    34 歳

キートンの結婚狂  Spite Marriage
ハリウッド・レヴィユー  The Hollywood Revue of 1929

1930 年    35 歳

キートンのエキストラ  Free and Easy
キートンの決死隊  Doughboys

1931 年    36 歳

キートンの恋愛指南番  Parlor, Bedroom and Bath
紐育の歩道  Sidewalks of New York

1932 年    37 歳

キートンの決闘狂  The Passionate Plumber
キートンの歌劇王  Speak Easily

1933 年    38 歳

キートンの麦酒王  What! No Beer?

1934 年    39 歳

キートンの黄金崇拝  The Gold Ghost
キートンの頓馬同盟  Allez Oop
キートンの爆弾成金  Le Roi des Champs-Élysées

1935 年    40 歳

キートンの西部相撲  Palooka from Paducah
田舎者のロマンス  Hayseed Romance
キートンの自由結婚  The E-Flat Man
恥ずかしがり屋の青年  The Timid Young Man
キートンの野球大当たり  One Run Elmer
キートンの脱線水兵  Tars and Stripes
オペラは踊る  A Night at the Opera  (脚)

1936 年    41 歳

三つ巴  Three on a Limb
ばけ学博士  The Chemist
キートンの大魔術師  Mixed Magic
キートンの大放送  Grand Slam Opera
青い炎  Blue Blazes
キートンのスペイン嬌乱  The Invader

1937 年    42 歳

囮  Jail Bait
列車の愛の巣  Love Nest on Wheels

1939 年    44 歳

西部から来た厄介者  Pest from the West
ジョージア コーシン曲  Mooching Through Georgia
Hollywood Cavalcade
マルクス兄弟珍サーカス  At the Circus  (脚)

1940 年    45 歳

ただお楽しみだけ  Nothing But Pleasure
寝台車で失礼  Pardon My Berth Marks
処女馬馴らし  The Taming of the Snood
お化けは語る  The Spook Speaks
前妻は見ていた  His Ex Marks the Spot
ニュウ・ムウン  New Moon
悪党はなおも彼女を追いかけた  The Villain Still Pursued Her
リル・アブナー  Li’l Abner
マルクスの二挺拳銃  Go West  (脚)

1941 年    46 歳

ギャーギャー騒ぐな  So You Won’t Squawk
はた迷惑  General Nuisance
彼女は金のなる木  She’s Oil Mine

1943 年    48 歳

提督の館  Forever and a Day

1944 年    49 歳

愛しのサンディエゴ  San Diego I Love You

1945 年    50 歳

その心意気  That’s the Spirit
あなたと過ごしたあの夜  That Night with You
She Went to the Races

1946 年    51 歳

神の国  God’s Country
キートンの月ロケット  El Moderno Barba Azul

1947 年    52 歳

死闘  Un duel a mort

1949 年    54 歳

愛すべきイカサマ  The Lovable Cheat
あなたは私のすべて  You’re My Everything

1950 年    55 歳

サンセット大通り  Sunset Boulevard

1951 年    56 歳

キートンの裸女学生  Life with Buster Keaton

1952 年    57 歳

バスターの天国  Paradise for Buster
ライムライト  Limelight

1953 年    58 歳

魅惑的な敵  L’Incantevole Nemica

1956 年    61 歳

80日間世界一周  Around the World in 80 Days

1957 年    62 歳

バスター・キートン物語  The Buster Keaton Story

1960 年    65 歳

ハックルベリーフィンの冒険  The Adventures of Huckleberry Finn
悪魔への支払い  The Devil to Pay

1963 年    68 歳

商売がないほどの商売はない  There’s No Business Like No Business
レスター・スナップウェルの勝利  The Triumph of Lester Snapwell
おかしなおかしなおかしな世界  It’s a Mad Mad Mad Mad World

1964 年    69 歳

パジャマ・パーティー  Pajama Party

1965 年    70 歳

フィルム  Film
キートンの線路工夫  The Railrodder
ビーチ・ブランケット・ビンゴ  Beach Blanket Bingo
フォール・ガイ  The Fall Guy
奔放なビキニをいっぱいにする方法  How to Stuff a Wild Bikini
バスター・キートン・ライズ・アゲイン  Buster Keaton Rides Again
二人の水兵と一人の将軍  Due Marines e un Generale

1966 年    71 歳

記者  The Scride
ローマで起こった奇妙な出来事  A Funny Thing Happened on the Way to the Forum

1974 年    79 歳

ザッツ・エンタテインメント  That’s Entertainment!




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