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[女優] キム・ノヴァク Kim Novak  出演作品一覧|プロフィール|エピソード

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キム・ノヴァク
Kim Novak

1933年2月13日、アメリカ・イリノイ・シカゴ生まれ。
本名マリリン・ポーリーン・ノヴァク。
身長168cm。
ライト・ジュニア・カレッジで演劇と心理学を専攻し、在学中に冷蔵庫の宣伝モデルになる。
21歳の時「フランス航路」の端役で映画デビュー。
「ピクニック」「めまい」でスター女優になった。


今回は、ヒッチコックの『めまい』で永遠のミステリアス・ビューティとして刻まれ、ハリウッドの操り人形であることを拒み続けた孤高のヒロイン、キム・ノヴァクをご紹介します。

ラベンダー色の瞳とプラチナブロンド。スタジオが作り上げた「セックス・シンボル」という虚像に抗い、自らの感性を守り抜いた彼女の生き方は、現代の自立した女性像にも通じるものがあります。

冷たい炎を宿した、銀幕のミステリアス・ビューティ。スタジオの束縛を脱ぎ捨て、真実の自分を求めた孤高のミューズ、キム・ノヴァク

彼女は単なる「ブロンド美女」ではありませんでした。最高潮の時期に映画界から距離を置き、絵画や動物との生活を選んだその潔さは、多くの映画ファンに驚きと深い感銘を与えました。

ヒッチコックとの確執や、人種差別の壁に挑んだ恋、そして画家としての第2の人生まで、彼女の神秘的な歩みを辿ってみましょう。

✦ PROFILE & BACKGROUND

  • 本名:マリリン・ポリーン・ノヴァク
  • 生年月日:1933年2月13日
  • 出身:アメリカ / イリノイ州シカゴ
  • ルーツ・家庭環境:
    • 父ジョセフ:チェコ系移民。鉄道員として働いていました。
    • 母ブランチ:元教師。
    • 夫リチャード・ジョンソン(1965-1966):俳優。映画『モール・フランダース』で共演し結婚しましたが、1年で離婚。
    • 夫ロバート・マロイ(1976-2020):獣医。オレゴン州の牧場で40年以上にわたり連れ添い、彼の死まで共に過ごしました。
  • 背景:冷蔵庫のキャンペーンモデル(ミス・ディープフリーズ)として全米を回っていた際にスカウトされました。コロンビア・ピクチャーズの独裁者ハリー・コーンによって「リタ・ヘイワースに代わるスター」として徹底的にプロデュースされました。
  • 功績:ゴールデングローブ賞を複数回受賞。1950年代後半、世界で最も興行価値のある女優として君臨しました。

🏆 主な功績・活動

公開年出来事備考
1954『殺人者はバッヂをつけていた』映画デビュー。瞬く間にスターへの階段を上る
1955『ピクニック』ウィリアム・ホールデンと共演。ダンスシーンが伝説に
1955『黄金の腕』フランク・シナトラと共演。シリアスな演技で評価を得る
1958『めまい』一人二役を演じ、映画史に残るアイコンとなる
1966映画界を一時引退ハリウッドのシステムに嫌気が差し、ビッグサーへ移住

🏅 受賞・ノミネート歴(主要4賞)

年度対象作品部門結果
1955ゴールデングローブ賞最有望若手女優賞受賞
1957ゴールデングローブ賞ヘンリエッタ賞(世界で最も愛された女優)受賞
1957ピクニック英国アカデミー賞外国女優賞ノミネート
1997ベルリン国際映画祭名誉金熊賞受賞

🎥 珠玉の代表作・深掘り解説

1. 迸るエロティシズム:ピクニック (1955)

田舎町に現れた流れ者の青年と、町一番の美人の恋を描いた名作です。

  • 深掘りポイント: 夕暮れ時、ウィリアム・ホールデンと踊る「ムーングロウ」のダンスシーンは、セリフ以上に二人の情熱を物語る映画史に残る官能的な場面です。
  • 評価: この作品でキムは、単なる美しい飾り物ではなく、内に熱い衝動を秘めた女性であることを証明し、トップスターの座を不動のものにしました。

2. 映画史に刻まれた二面性:めまい (1958)

アルフレッド・ヒッチコック監督による、執着と倒錯のサスペンスです。

  • 深掘りポイント: 正体不明の貴婦人マデリンと、庶民的な女性ジュディという正反対の二役を演じ分けました。ヒッチコックが求めた「氷のような外見の下に溶岩を秘めたブロンド」を完璧に体現。
  • 撮影秘話: キムは自分の衣装(特に有名なグレーのスーツ)に違和感を持ち、監督と激しく対立しましたが、その反発心が役柄に独特の緊張感を与えたと言われています。今や「史上最高の映画」の一本に挙げられる本作において、彼女の存在は欠かせません。

3. 禁じられた愛の行方:媚薬 (1958)

現代のニューヨークを舞台に、人間に恋をした現代の魔女を演じたロマンティック・コメディです。

  • 深掘りポイント: 『めまい』のジェームズ・スチュアートと再共演。黒猫のピューウィーを抱き、不思議な力で男を惑わす姿は、キムのミステリアスな魅力を最大限に引き出しています。
  • 衣装と色彩: ラベンダーや青を基調とした映像美の中で、彼女の瞳の色が美しく際立ち、ファンタジックな世界観を見事に支えました。

4. 真実の愛への渇望:愛情物語 (1956)

実在のピアニスト、エディ・デューチンの半生を描いた伝記映画です。

  • 深掘りポイント: タイロン・パワー演じる主人公を支え、若くして命を落とす妻役を演じました。ショパンの「ノクターン」をアレンジした主題歌とともに、彼女の儚い美しさが観客の涙を誘いました。
  • 影響: この作品の大ヒットにより、キム・ノヴァクの名前は全米の「恋人にしたい女性」の筆頭に躍り出ました。

📜 キム・ノヴァクを巡る知られざるエピソード集

1. 「サミー・デイヴィスJr.」との悲恋

当時、黒人エンターテイナーのサミー・デイヴィスJr.と熱愛関係にありましたが、時代はまだ人種差別の壁が厚く、コロンビア映画のボス、ハリー・コーンがマフィアを使って二人を脅迫。別れを強要されたという、ハリウッドの闇を象徴する悲劇を経験しています。

2. ハリー・コーンとの戦い

本名の「ノヴァク」を名乗ることを強く希望しましたが、ボスからは「ノヴァクなんてチェコ臭い名前は売れない」と反対されました。彼女は譲らず、最終的に本名(姓)を守り通した数少ないスターの一人です。

3. 絵画への情熱

映画界を去った後、彼女は画家としての才能を開花させました。自身の統合失調感情障害との闘いを公表し、その内面をキャンバスにぶつけることで、心の平穏を得たと語っています。彼女の作品は非常に高く評価されており、個展も開催されています。

4. ラベンダーへのこだわり

彼女は「ラベンダー色の瞳」を持つ女優として宣伝され、私生活でも車や服をラベンダー色で統一するよう命じられていました。一時期はそのイメージに苦しみましたが、現在はそれも自分の一部として受け入れています。

5. 動物たちとの安らぎ

ハリウッドを去った後、オレゴン州の牧場でラマや馬を育てながら生活しました。獣医の夫との長い結婚生活は、虚飾の街ハリウッドでは決して得られなかった「真実の幸福」を彼女に与えました。


📝 まとめ:虚像を脱ぎ捨て、表現者として生きた「冷たい炎」

キム・ノヴァクは、スタジオが押し付けた「第二のマリリン・モンロー」や「冷たい美女」というレッテルに対し、一貫して違和感を抱き続けた人物でした。

彼女はトップスターの地位に執着せず、自分の魂を守るために最も輝かしい時期に映画界を去るという、勇気ある選択をしました。

スクリーンの中で見せたミステリアスな輝きは、自らのアイデンティティを守るために戦い続けた彼女の、内なる知性と強さの表れでもありました。現在は画家として、自らの内面を自由に描き出す日々を送り、ハリウッドの伝説を超えた一人の女性としての尊厳を保ち続けています。


[出演作品]

1953 年    20 歳

フランス航路  The French Line

1954 年    21 歳

1955 年    22 歳

四十人の女盗賊  Son of Sinbad
ピクニック  Picnic


1956 年    23 歳

愛情物語  The Eddy Duchin Story

1957 年    24 歳


女ひとり  Jeanne Eagels

1958 年    25 歳

めまい  Vertigo


1959 年    26 歳

真夜中  Middle of the Night

1960 年    27 歳

逢う時はいつも他人  Strangers When We Meet


ペペ  Pepe

1962 年    29 歳

悪名高き女  The Notorious Landlady
プレイボーイ  Boys’ Night Out

1964 年    31 歳

人間の絆  Of Human Bondage
ねぇ!キスしてよ  Kiss Me, Stupid

1965 年    32 歳

モール・フランダースの愛の冒険  The Amorous Adventures of Moll Flanders

1968 年    35 歳

女の香り  The Legend of Lylah Clare

1969 年    36 歳

1973 年    40 歳

異界への扉  Tales That Witness Madness

1974 年    41 歳

魔のバミューダ海域  Satan’s Triangle (TV)

1977 年    44 歳

1978 年    45 歳

1980 年    47 歳

クリスタル殺人事件  The Mirror Crack’d

1983 年    50 歳

Malibu (TV)

1985 年    52 歳

ヒッチコック劇場  Alfred Hitchcock Presents (TV)

1986 年    53 歳

Falcon Crest (TV)

1987 年    54 歳

Es hat mich sehr gefreut

1990 年    57 歳

The Children

1991 年    58 歳

オブセッション/愛欲の幻  Liebestraum




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