明日に向って撃て!
Butch Cassidy and the Sundance Kid
(アメリカ 1969)
[製作総指揮] ポール・モナシュ/ポール・ニューマン
[製作] ジョン・フォアマン
[監督] ジョージ・ロイ・ヒル
[脚本] ウィリアム・ゴールドマン
[撮影] コンラッド・L・ホール
[音楽] バート・バカラック
[ジャンル] ウエスタン/ドラマ
[受賞]
アカデミー賞 撮影賞/オリジナル作曲賞/歌曲賞/オリジナル脚本賞
英国アカデミー賞 音楽賞/主演男優賞(ロバート・レッドフォード)/主演女優賞(キャサリン・ロス)/撮影賞/監督賞/作品賞/編集賞/脚本賞/サウンドトラック賞
ゴールデン・グローブ賞 オリジナル作曲賞
ポール・ニューマン (ブッチ・キャシディ(ロバート・リロイ・パーカー))
ロバート・レッドフォード (サンダンス・キッド(ハリー・ロングボー))
キャサリン・ロス (エッタ・プレイス)
ストローサー・マーティン (パーシー・ギャリス)
テッド・キャシディ (ハーヴェイ・ローガン)
ジェフ・コリー (スティーヴ・ブレッドソー保安官)
チャールズ・ディアコップ (フラットノーズ・カリー)
「明日に向って撃て!」は、ジョージ・ロイ・ヒル監督によるアメリカの西部劇映画で、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが主演を務める。映画は、実在した無法者ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドの冒険と友情を描いており、アメリカン・ニューシネマの代表作の一つとして評価されている。
物語は、19世紀末のアメリカ西部を舞台に、ブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)とサンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)という二人のアウトローを中心に展開する。ブッチはギャング団のリーダーであり、サンダンスはその右腕として、銀行や列車を襲撃する犯罪を繰り返している。
ある日、彼らのギャング団が一斉に襲撃を受け、多くの仲間が捕まるか殺されてしまう。ブッチとサンダンスは逃走を図るが、執拗な追跡者たちに追い詰められていく。彼らは逃げる途中でサンダンスの恋人エッタ・プレイス(キャサリン・ロス)と合流し、逃避行を続ける。
逃亡の果てに彼らが選んだ行き先は南米ボリビア。新たな土地で新しい生活を始めようとするが、過去の影が彼らを追い続ける。ボリビアでも彼らは銀行強盗を続けるが、次第に現地の警察や軍に目を付けられることになる。
キャスティングの化学反応:
ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードのコンビは、映画史に残る名コンビとされている。ニューマンのユーモラスなブッチと、レッドフォードの冷静なサンダンスの対照的なキャラクターが絶妙なバランスを生んでいる。
実在の人物:
ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドは実在の人物であり、彼らの逃避行と犯罪活動は実際の歴史に基づいている。
「雨にぬれても」:
映画の中で使われるバート・バカラック作曲の「雨にぬれても(Raindrops Keep Fallin’ on My Head)」は、映画の象徴的なシーンで流れ、オスカーを受賞した。この曲は映画の軽妙な雰囲気を象徴している。
撮影地:
映画の多くのシーンは、アメリカのユタ州とニューメキシコ州で撮影された。美しい自然風景が物語の背景を引き立てている。
ウィリアム・ゴールドマンの脚本:
脚本家ウィリアム・ゴールドマンは、この映画の脚本でアカデミー賞を受賞した。彼の緻密なストーリーテリングとユーモアが映画の成功に大きく寄与した。
革新的なカメラワーク:
コンラッド・L・ホールの撮影は、独特のカメラワークとライティングで映画に独自の視覚的スタイルを与えている。特に逆光を使ったシーンが印象的だ。
実際のボリビア撮影:
映画のクライマックス部分は、実際にボリビアで撮影されている。これにより、映画のリアリティが増している。
興行収入の成功:
映画は公開後、非常に高い興行収入を上げ、大ヒットとなった。この成功により、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの名声がさらに高まった。
フェミニズムの視点:
エッタ・プレイスを演じたキャサリン・ロスは、映画の中で強い女性像を描いている。彼女のキャラクターは、二人のアウトローに影響を与え、彼らの行動に影響を与える重要な役割を果たしている。
ラストシーンの影響力:
映画のラストシーンは、二人の運命を暗示する印象的なシーンとなっており、映画史に残る名シーンの一つとされている。
「明日に向って撃て!」は、その軽妙なユーモアとスリリングなアクション、そして感動的な友情の物語で観客を魅了し続けている。ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの名演技と、ジョージ・ロイ・ヒルの巧みな演出が融合したこの映画は、今なお多くの人々に愛される不朽の名作である。
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