マイ・ルーム
Marvin’s Room
(アメリカ 1996)
[製作総指揮] トッド・スコット・ブロディ/ロリー・スタインバーグ
[製作] スコット・ルーディン/ジェーン・ローゼンサール/ロバート・デ・ニーロ/クレイグ・ゲリング/ジョン・ガール/ボニー・パレフ・ウルフ/アダム・シュローダー/デヴィッド・ウィズニーヴィッツ
[監督] ジェリー・ザックス
[脚本] スコット・マクファーソン
[撮影] ピオトル・ソボシンスキー
[音楽] レイチェル・ポートマン
[ジャンル] ドラマ/ファミリー
[受賞] モスクワ国際映画祭 ゴールデン・セント・ジョージ賞
キャスト
メリル・ストリープ
(リー)
レオナルド・ディカプリオ
(ハンク)
ダイアン・キートン
(ベッシー)
ロバート・デ・ニーロ
(ウォーリー医師)
ヒューム・クローニン
(マーヴィン)
グウェン・ヴァードン (ルース)
ハル・スカーディーノ (チャーリー)
ダン・ヘダヤ
(ボブ)
マーゴ・マーティンデイル (シャーロット医師)
ケリー・ライパ (コーラル)
ジョン・キャラハン (ランス)
概要
『マイ・ルーム』は、ジェリー・ザックス監督による感動的なドラマ映画。
難病の父親を介護する娘と、疎遠になっていた姉妹の再会を中心に、家族の絆と葛藤を描く。
メリル・ストリープ、ダイアン・キートン、レオナルド・ディカプリオが主演し、それぞれが複雑なキャラクターをリアルに演じている。家族の愛情や犠牲、再生をテーマにした作品。
ストーリー
物語は、フロリダで車椅子の父親マーヴィン(ヒューム・クローニン)の世話をしながら献身的に暮らすベッシー(ダイアン・キートン)を中心に始まる。ベッシーは独身で、長年家族のために自分の人生を捧げてきた。一方、彼女の妹リー(メリル・ストリープ)はニューヨークで独立し、二人の息子ハンク(レオナルド・ディカプリオ)とチャーリーを育てているが、ハンクは問題を抱える少年で、精神病院に入院している。
ある日、ベッシーは白血病と診断され、骨髄移植が必要だと告げられる。彼女はリーに連絡を取り、適合する可能性のあるドナーを探すため、疎遠だった家族が再会することになる。リーは不安を抱えながらも息子たちを連れてフロリダを訪れ、久しぶりに家族と向き合う。
再会した姉妹は過去の葛藤を抱えながらも、少しずつお互いを理解し始める。ベッシーは、リーに対して彼女の選択を非難するのではなく、彼女の苦労や人生を受け入れようとする。一方、リーも姉の無私の献身に触れることで、自分の生き方や家族に対する姿勢を見直す。
ハンクもまた、ベッシーとの交流を通じて心を開き始め、家族の一員としての役割を感じるようになる。物語は、家族の絆が少しずつ修復される中で、希望と再生の光が見え始める。
エピソード
- ベッシー役を演じたキートンは、家族のために生きる女性の強さと優しさを繊細に表現し、アカデミー賞にノミネートされた。
- キートンとストリープの姉妹役での共演は、本作の大きな見どころ。二人の感情豊かな演技が物語の深みを支えている。
- 問題児ハンクを演じたディカプリオは、この役で演技力の評価を高め、次世代のスターとしての地位を確立した。
- 本作はスコット・マクファーソンの戯曲を原作としており、映画化にあたっても舞台的な緊張感を大切にしている。
- 監督はキャストの即興的なアイデアを採用し、特にキートンとストリープの自然な掛け合いが多くの場面で活かされた。
- 白血病患者を演じたキートンは、病気の進行や治療に関する詳細を学び、リアリズムを追求した。
- 撮影現場では、キャスト同士が実際に家族のような親密な関係を築き、映画の感情的なリアリティを高めた。
- ランドール・ポスターの音楽は、映画全体の感動的なトーンを補完し、家族の絆を感じさせる役割を果たしている。
- 映画では、舞台劇の雰囲気を保つため、狭い空間でのカメラの動きや構図が工夫されている。
- ストリープはリーのキャラクターに深みを与えるため、自身の母親としての経験を役作りに反映させた。
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