レッズ
Reds
(アメリカ 1981)
[製作総指揮] サイモン・レルフ/ディディ・アレン
[製作] ウォーレン・ベイティ/デヴィッド・リー・マクリード
[監督] ウォーレン・ベイティ
[原作] ジョン・リード
[脚本] ウォーレン・ベイティ/トレヴァー・グリフィス/エレイン・メイ/ピーター・S・バイブルマン/ジェレミー・ピクサー
[撮影] ヴィットリオ・ストラーロ
[音楽] デイヴ・グルージン/スティーヴン・ソンダイム
[ジャンル] ドラマ/恋愛
[受賞]
アカデミー賞 助演女優賞(モーリーン・ステイプルトン)/撮影賞/監督賞
英国アカデミー賞 助演男優賞(ジャック・ニコルソン)/助演女優賞(モーリーン・ステイプルトン)
ボストン批評家協会賞 助演男優賞(ジャック・ニコルソン)
ゴールデン・グローブ賞 監督賞
LA批評家協会賞 撮影賞/監督賞/助演女優賞(モーリーン・ステイプルトン)
ナショナル・ボード・オブ・レビュー 監督賞/作品賞/助演男優賞(ジャック・ニコルソン)
全米批評家協会賞 助演女優賞(モーリーン・ステイプルトン)
NY批評家協会賞 作品賞
キャスト

ウォーレン・ベイティ
(ジョン・リード)

ダイアン・キートン
(ルイーズ・ブライアント)

エドワード・ハーマン
(マックス・イーストマン)
ジャージー・コジンスキー (グリゴリー・ジノヴィエフ)

ジャック・ニコルソン
(ユージーン・オニール)

ポール・ソルヴィーノ
(ルイス・フレイナ)

モーリン・ステイプルトン
(エマ・ゴールドマン)

ニコラス・コスター
(ポール・トラリンガー)

M・エメット・ウォルシュ
(スピーカー)

ジーン・ハックマン
(ピート・ヴァン・ホェリー)
ジョセフ・ソマー (国務省役員)
概要
『レッズ』は、ウォーレン・ベイティが監督・脚本・主演を務めた歴史ロマン映画。
アメリカ人ジャーナリストで社会主義活動家のジョン・リードがロシア革命を描いた著書『世界を揺るがした10日間』を基に、彼の愛と信念を描く。
ダイアン・キートンが恋人ルイーズ・ブライアントを演じ、革命と愛が交錯する壮大な人間ドラマとして高い評価を受けた。
ストーリー
物語は、20世紀初頭のアメリカを舞台に、ジャーナリストであるジョン・リード(ウォーレン・ベイティ)と、自由奔放な作家ルイーズ・ブライアント(ダイアン・キートン)の関係を中心に進む。
ルイーズはポートランドからニューヨークへ移り住み、進歩的な思想に触れてジョンと恋に落ちる。2人は互いに情熱を共有しながらも、自立心や意見の違いから衝突を繰り返す。
ジョンは社会主義運動に没頭し、アメリカ国内での労働者運動や政治活動に参加する一方、ルイーズは自分のアイデンティティを模索しつつ、ジョンの友人である劇作家ユージン・オニール(ジャック・ニコルソン)との危うい関係にも揺れる。2人の関係は、政治活動や個人の信念の間で次第に複雑になっていく。
1917年、ジョンとルイーズはロシア革命に共感し、現地で革命を目撃する。ジョンはボリシェヴィキの理念に魅了され、帰国後『世界を揺るがした10日間』を執筆。しかし、アメリカ政府による迫害と健康の悪化に苦しむ。
ジョンは再びロシアへ渡り、ボリシェヴィキの理想のもとで活動を続けるが、党内の権力闘争や孤独感に直面する。ルイーズは彼を追い、ロシアで再会を果たすも、ジョンの健康は回復せず、ルイーズに見守られながら生涯を終える。
エピソード
- ウォーレン・ベイティはこの作品の製作に10年以上を費やし、脚本、監督、主演を兼任。映画史上でも特筆すべき熱意を注いだ作品となった。
- ルイーズ役のダイアン・キートンは、独立心が強く複雑な女性を繊細かつ力強く演じ、アカデミー主演女優賞にノミネートされた。
- ジャック・ニコルソンが演じたユージン・オニールは、実在の劇作家であり、彼とルイーズの関係は映画でも緊張感を生む重要な要素だった。
- 撮影監督ストラーロは、映画全体を美しい光と影のコントラストで彩り、アカデミー撮影賞を受賞。
- 映画では、ロシア革命の場面が壮大に再現され、そのリアリズムが観客を圧倒した。
- ボリシェヴィキ活動家エマ・ゴールドマンを演じたステイプルトンは、その存在感ある演技で助演女優賞を受賞。
- 撮影は4年以上かかり、ニューヨーク、フィンランド、イギリスなど複数のロケ地で行われた。
- 映画はジョン・リードの実話を基にしており、当時のアメリカ社会やロシア革命を忠実に描いている。
- ベイティとキートンは、映画製作中にプライベートでも恋愛関係にあったとされ、その影響が映画の化学反応に寄与している。
- 映画はその深みのあるストーリーと美しい映像で批評家から絶賛され、特に歴史映画の新たなスタンダードと評された。
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