ジーン・アーサー
Jean Arthur

1900年10月17日、アメリカ・ニューヨーク生まれ。
1991年6月19日、アメリカ・カリフォルニア・カーメルで死去（心臓病）。享年90歳。
本名グラディス・ジョージアナ・グリーン。
身長160cm。
父が写真家だったため、写真モデルを務め、20世紀フォックスに子役として入る。
ジョン・フォード監督の「侠骨カービー」でデビューするが、出来が悪く、翌年クビになる。
その後「野球王」で主演し、認められる。
最初の結婚は１日で終わった。

ジーン・アーサーは、アメリカの女優であり、そのユニークな声と魅力的なコメディ演技でハリウッド黄金時代を代表するスターの一人である。彼女は1930年代から1940年代にかけて多くの名作映画に出演し、その演技力と個性的なキャラクターで多くの観客を魅了した。

ジーンはニューヨーク州プラッツバーグで生まれた。彼女は4人兄弟の末っ子で、父親は写真技師、母親は主婦であった。幼少期から内気であったが、舞台に立つことで自己表現を見つけるようになった。

1923年、ジーンは映画界に足を踏み入れ、サイレント映画の小さな役からキャリアをスタートさせた。彼女の芸名「ジーン・アーサー」は、二人のヒーローであるジャンヌ・ダルク（Joan of Arc）とアーサー王（King Arthur）に由来する。初期のキャリアでは多くのB級映画や短編映画に出演し、徐々にその才能が認められるようになった。

1930年代に入ると、彼女のキャリアは大きく飛躍した。特に、1936年の映画『オペラハット』での演技は高く評価され、フランク・キャプラ監督とのコラボレーションで一躍トップスターとなった。彼女のユニークな声とコメディセンスは、多くの観客に愛される要因となった。

1939年の『スミス都へ行く』では、ジェームズ・スチュワートと共演し、その演技でアカデミー主演女優賞にノミネートされた。また、1942年の『希望の降る街』や1943年の『陽気なルームメイト』など、コメディ映画での彼女の演技は今なお高く評価されている。

彼女は1940年に写真家ジュリアン・アニベースと結婚したが、この結婚は短命に終わり、1949年に離婚した。彼女は非常にプライベートな人物であり、インタビューや公の場での登場を避けることが多かった。

1940年代後半、ジーンは映画界から徐々に距離を置くようになり、1950年代にはテレビや舞台での活動にシフトした。彼女は1950年代にはブロードウェイの舞台『ピーター・パン』に出演し、その多才な演技力で再び注目を集めた。

ジーン・アーサーは1991年にカリフォルニア州カーメルで亡くなったが、彼女の映画は多くの観客に愛され続け、その演技は時代を超えて評価されている。

[出演作品]

1923　　　23歳

侠骨カービー Cameo Kirby

1925　　　25歳

キートンのセブン・チャンス Seven Chances

1927　　　27歳

幸運馬蹄騒動記 Horse Shoes
弱虫運動療法 The Poor Nut
無理矢理空の大統領 Flying Luck

1928　　　28歳

野球王 Warming Up
俺は名選手 Brotherly Love
父と子 Sins of the Fathers

1929　　　29歳

カナリヤ殺人事件 The Canary Murder Case
砂丘を越えて Stairs of Sand
グリーン家の惨劇 The Greene Murder Case
フーマンチュウ博士の秘密 The Mysterious Dr. Fu Manchu
恋のデパート The Saturday Night Kid
半分天国 Halfway to Heaven