タッカー
Tucker : The Man and His Dream
(アメリカ 1988)
[製作総指揮] ジョージ・ルーカス
[製作] フレッド・ルース/フレッド・フックス/テリー・フェティス・ドヴィディオ
[監督] フランシス・フォード・コッポラ
[脚本] アーノルド・シュルマン/デヴィッド・シードラー
[撮影] ヴィットリオ・ストラーロ
[音楽] ジョー・ジャクソン/カーマイン・コッポラ
[ジャンル] ドラマ/伝記
[受賞]
英国アカデミー賞 プロダクションデザイン賞
ゴールデン・グローブ賞 助演男優賞(マーティン・ランドー)
全米批評家協会賞 助演男優賞(ディーン・ストックウェル)
NY批評家協会賞 助演男優賞(ディーン・ストックウェル)
キャスト
ジェフ・ブリッジス
(プレストン・トーマス・タッカー)
ジョーン・アレン
(ヴェラ・タッカー)
マーティン・ランドー
(エイブ・カラッツ/ウォルター・ウィンシェル(声))
フレデリック・フォレスト
(エディ・ディーン)
マコ
(ジミー・サクヤマ)
エリアス・コティース
(アレックス・トレマリス)
クリスチャン・スレーター
(ジュニア・タッカー)
ニーナ・シーマズコ (マリリン・リー・タッカー)
アンダース・ジョンソン (ジョニー・タッカー)
コリン・ネメック (ノーブル)
マーシャル・ベル (フランク)
ジェイ・O・サンダース
(カービー)
ピーター・ドナット (カーナー)
ディーン・グッドマン (ベニントン/ドリュー・ピアソン(声))
ディーン・ストックウェル
(ハワード・ヒューズ)
ソフィア・コッポラ
(少女)
ロイド・ブリッジス
(ホーマー・ファーガソン上院議員)
概要
『タッカー』(Tucker: The Man and His Dream)は、フランシス・フォード・コッポラが監督した伝記映画。
自動車業界に革命を起こそうとした実業家プレストン・タッカーの半生を描いている。主演はジェフ・ブリッジス。
1940年代のアメリカを舞台に、革新的な自動車「タッカー48」を開発し、既存の大企業や政府と戦いながら夢を追い続けるタッカーの姿を映し出す。希望と挫折が入り混じるドラマで、アメリカンドリームの光と影が描かれる。
ストーリー
第二次世界大戦後のアメリカ。実業家プレストン・タッカー(ジェフ・ブリッジス)は、独自のビジョンを持つ情熱的な男。彼は革新的な自動車「タッカー48」を開発し、戦後の新たな時代にふさわしい車を作ろうと意気込む。この車は安全性や効率性に優れ、当時の車業界では画期的なもので、彼のアイデアはすぐに注目を集める。
しかし、設計や資金集めに奔走するタッカーに、巨大自動車メーカーや政府の圧力が立ちはだかる。彼らはタッカーが業界を脅かす存在になるとみなし、陰謀や法廷闘争で彼を追い詰めようとする。タッカーはチームとともに困難に立ち向かいながら、理想を実現するために努力を続ける。
家族や仲間の支えを受けながらも、タッカーは次第に厳しい現実と向き合う。夢の車「タッカー48」が完成するものの、大企業と政府の圧力によって彼の計画は頓挫してしまう。それでもタッカーは最後まで情熱を失わず、自らの信念を貫く。
エピソード
- タッカーの情熱的な性格を表現するため、ブリッジスは実際のタッカーの資料や映像を徹底的に研究した。
- 映画には現存する実際のタッカー48が使用されており、車好きの観客を魅了した。
- コッポラはタッカーの物語を、自身の映画制作における挑戦と重ね合わせており、個人的な思い入れが強い作品となっている。
- タッカーの妻ヴェラを演じたジョーン・アレンは、実際のヴェラ・タッカーの生活について資料を集め、夫を支える妻の強さを表現した。
- タッカー48を製造する工場のシーンは、当時の製造現場の雰囲気を忠実に再現するため、詳細に設計された。
- タッカーの右腕であるアレックス役のコティーズは、ユーモアと実直さを兼ね備えたキャラクターを自然に演じ、物語のバランスを取った。
- 作曲家ジョー・ジャクソンによる音楽は、タッカーの希望と挫折を象徴するように、明るさと哀愁を兼ね備えた旋律で物語を彩った。
- 映画は実話をもとにしているが、ドラマ性を高めるために一部のエピソードが脚色されている。
- 映画の完成版が試写された際、タッカーの家族や関係者が感激の涙を流したという。
- 映画はタッカーを支える一方で、当時の大企業の権力構造や陰謀を鋭く描き、社会的なメッセージを発信している。
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