宇宙戦争
War of the Worlds
(アメリカ・日本・北朝鮮 2005)
[製作総指揮] ダミアン・コリアー/ポーラ・ワグナー
[製作] キャスリーン・ケネディ/コリン・ウィルソン
[監督] スティーヴン・スピルバーグ
[原作] HG.ウェルズ
[脚本] ジョシュ・フリードマン/デヴィッド・コップ
[撮影] ヤヌシュ・カミンスキー
[音楽] ジョン・ウィリアムズ
[ジャンル] アクション/SF/アドベンチャー
キャスト
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トム・クルーズ
(レイ・フェリア)
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ダコタ・ファニング
(レイチェル・フェリア)
ミランダ・オットー (メアリー・アン)
ジャスティン・チャットウィン (ロビー)
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ティム・ロビンス
(ハーラン・オギルビー)
リック・ゴンザレス (ヴィンセント)
ユル・バスケス (フリオ )
レニー・カム (マニー・ザ・メカニック)
リサ・アン・ウォルター (バーテンダー)
アン・ロビンソン (祖母)
ジーン・バリー (祖父)
デビッド・アラン・バシェ (ティム)
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チャニング・テイタム
(教会の少年)
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モーガン・フリーマン
(ナレーション)
概要
『宇宙戦争』(War of the Worlds)は、H.G.ウェルズの小説を原作とし、スティーヴン・スピルバーグが監督、トム・クルーズが主演を務めたSFアクション映画。宇宙からの侵略者「トライポッド」による地球攻撃を描きながら、家族の絆と人間の生存本能に焦点を当てる。共演はダコタ・ファニング、ジャスティン・チャットウィン、ティム・ロビンスら。リアリスティックな映像と圧倒的なスケールで、終末的な恐怖を描き出した。
ストーリー
レイ・フェリア(トム・クルーズ)は、ニュージャージーに住む港湾労働者で、離婚後は2人の子どもと疎遠になっていた。ある日、元妻が旅行に行くため、週末だけ娘のレイチェル(ダコタ・ファニング)と息子のロビー(ジャスティン・チャットウィン)を預かることになる。しかし、その日、空に異常な雷が発生し、地中から巨大な三脚型の機械「トライポッド」が出現。地球外生命体による大規模な侵略が始まる。
トライポッドは強力なビームで人々を蒸発させ、都市を壊滅させていく。レイは子どもたちを連れ、必死に逃げる。途中で軍隊と遭遇し、息子ロビーは戦いに参加しようとするが、レイは止めることができない。一方、レイとレイチェルは地下に逃げ込み、謎の男オグルビー(ティム・ロビンス)と出会う。彼はエイリアンに対して狂信的なまでに敵意を抱いていた。
しかし、オグルビーの不安定な精神状態が危険だと判断したレイは、レイチェルを守るために彼を殺害。その後、2人はエイリアンに捕まり、トライポッドの内部へと引きずり込まれるが、レイは機転を利かせて爆弾を使い脱出に成功する。
最終的に、トライポッドは次第に機能を停止していく。地球の細菌に免疫を持たなかったエイリアンたちは、人間の攻撃ではなく、地球の微生物によって倒される。レイはボストンで息子と再会し、家族の再生を果たす。
エピソード
ダコタ・ファニングの実力
当時10歳だったダコタ・ファニングは、圧倒的な演技力でスピルバーグ監督から絶賛された。
トム・クルーズのリアルな演技
クルーズはリアルなパニックを表現するため、撮影中に事前のリハーサルなしで演技するシーンもあった。
原作からの変更点
小説では主人公は科学者だが、映画では普通の父親に変更され、家族の視点が強調された。
エイリアンのデザイン
トライポッドのデザインは原作の挿絵を参考にしつつ、スピルバーグ監督の意向でより有機的なフォルムが採用された。
本物の避難民をエキストラに起用
戦争や災害から避難した経験のある人々をエキストラとして採用し、リアルな恐怖感を演出。
実際の街を破壊した撮影
ニュージャージーやボストンの街を実際に封鎖し、爆破やセットの破壊を行うなど、リアルな映像表現を追求。
ラストの賛否
原作に忠実な「細菌によるエイリアンの敗北」という結末は、一部の観客から「拍子抜けした」と批判されたが、スピルバーグは「人間の力ではなく、地球の力による勝利が重要なメッセージ」と説明した。
スピルバーグとH.G.ウェルズの因縁
スティーヴン・スピルバーグは、H.G.ウェルズの『宇宙戦争』を10代の頃に読んで影響を受けたと語っており、今回の映画化は長年の夢だった。
トム・クルーズのアクションへのこだわり
クルーズはスタントを極力自分で行うことで有名。本作でも爆破シーンや逃走シーンのほとんどを自ら演じた。
ロケ地での混乱
ニュージャージー州での撮影では、大規模な爆破シーンのために一部の道路を封鎖し、住民から混乱の声が上がった。
エイリアンのデザイン
監督はエイリアンを「生物的でありながら機械的な存在」と考え、クラゲや昆虫の動きを参考にしてCGデザインを作成した。
本物の軍隊を起用
米軍の協力を得て、一部の戦闘シーンでは実際の兵士をエキストラとして使用。
トム・クルーズの宣伝活動
本作の公開時、クルーズは『オプラ・ウィンフリー・ショー』でカウチジャンプ事件を起こし、映画よりも彼の奇行が話題になった。
H.G.ウェルズの子孫がカメオ出演
原作者H.G.ウェルズのひ孫が、映画のラストで登場する群衆の中に紛れ込んでいる。
「トライポッド」の撮影方法
巨大なトライポッドが街を破壊するシーンでは、実際に大きなセットを作り、CGと組み合わせてリアリティを追求。
細菌の勝利に対する議論
スピルバーグは「人間が勝つのではなく、地球そのものが守ってくれる」というテーマが大事だったと語っている。
スピルバーグとクルーズの再共演
2人は『マイノリティ・リポート』(2002)以来のタッグで、本作でも息の合ったコラボレーションを見せた。
原作映画版(1953年)へのオマージュ
1953年版『宇宙戦争』の主演ジーン・バリーとアン・ロビンソンが、映画のラストでトム・クルーズの家族としてカメオ出演。
エイリアンの音
トライポッドの「ホーン音」は、様々な金属音を重ね合わせて作られ、特徴的な恐怖感を生み出した。
CGと実写の境界線
スピルバーグは極力実写撮影にこだわり、CGは補助的に使用。爆発や炎、瓦礫のシーンは可能な限り本物を使用した。
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