バックトラック
Backtrack
(アメリカ 1991)
[製作総指揮] ミッチェル・キャノルド/スティーヴン・ルーサー
[製作] ディック・クラーク/ダン・ポールソン/リサ・デンバーグ/ポール・ルイス
[監督] デニス・ホッパー
[原作] レイチェル・ロンスタット・マン
[脚本] レイチェル・ロンスタット・マン/アン・ルイーズ・バーダッシュ/スティーヴン・L・コトラー/ラニー・コトラー/アレックス・コックス/トッド・デイヴィス
[撮影] エドワード・ラクマン
[音楽] ミシェル・コロンビエ
[ジャンル] スリラー/恋愛
[関連作品] ハートに火をつけて(1989)
デニス・ホッパー (マイロ)
ジョディ・フォスター (アン・ベントン)
ディーン・ストックウェル (ジョン・ルポーニ)
ヴィンセント・プライス
(アヴォーカ)
ジョン・タトゥーロ (ピネラ)
フレッド・ウォード (ポーリング)
ジュリー・アダムス (マーサ)
トニー・シリコ (グリーク)
サイ・リチャードソン (ウォーカー)
チャーリー・シーン (ボブ)
キャサリン・キーナー (女)
アレックス・コックス (D・H・ローレンス)
ボブ・ディラン (アーティスト)
ジョー・ペシ (レオ・カレリ)
主人公アンは、アーティストとして活躍しているが、偶然マフィアの殺人現場を目撃してしまう。彼女は命を狙われ、連邦保護プログラムにより逃亡生活を余儀なくされる。しかし、彼女を追う暗殺者マイロが現れる。マイロは彼女を始末する任務を負っているが、二人の関係は次第に予期せぬ方向へと進展していく。逃亡と追跡のスリルが交差し、二人の間には複雑な感情が芽生える中、物語は展開する。犯罪と愛が絡み合うサスペンスドラマである。
『バックトラック』(Backtrack)と『ハートに火をつけて』(Catchfire)は、実際には同じ作品であり、デニス・ホッパー監督を務めた映画として知られているが、製作時にいくつかのトラブルが発生した。映画は1991年にリリースされ、両方のタイトルが使用されている。
デニス・ホッパーは本作において、独自のビジョンを持って撮影に臨んだが、制作過程でスタジオやプロデューサーとの間に意見の衝突が生じた。最終的に、ホッパーは作品の仕上がりに不満を抱き、監督名を外し、業界の慣習である”アラン・スミシー”という偽名を使用することとなった。
映画は当初『Catchfire』(ハートに火をつけて)というタイトルで公開されたが、後に『Backtrack』として再編集され、一部のシーンや音楽が変更された。ホッパーの意図とは異なる形で公開されたため、最終的な作品は彼のビジョンを完全には反映していない。
公開後、映画は批評家から厳しい評価を受けた。ストーリー展開やキャラクター描写が散漫であり、映画のトーンが定まっていないと批判された。特に、制作上のトラブルが映画全体に影響を与えたことが指摘されている。
豪華なキャストには、デニス・ホッパー自身をはじめ、ジョディ・フォスター、ヴィンセント・プライス、ジョン・タトゥーロが出演しているが、制作上の問題が作品の評価や商業的な成功を妨げたと言える。
コメント