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ヘブンズ・プリズナー Heaven’s Prisoners 1996 |キャスト・あらすじ【ネタバレ】| アレック・ボールドウィン

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過去を捨てた元刑事が、墜落事故で救った少女をきっかけに、再び暴力と陰謀の渦中へ。湿地帯に沈むどす黒い欲望と、復讐の果てにある救済を描くサスペンス・ミステリー。

ヘブンズ・プリズナー
Heaven’s Prisoners
(アメリカ 1996)

[製作総指揮] アレック・ボールドウィン/ヒルディ・ゴットリーブ
[製作] アルバート・S・ラディ/アンドレ・E・モーガン/レスリー・グリーフ/グレイ・フレデリックソン/マイケル・アラン・カーン
[監督] フィル・ジョアノー
[原作] ジェームズ・リー・バーク
[脚本] ハーレイ・ペイトン/スコット・フランク
[撮影] ハリス・サヴィデス
[音楽] ジョージ・フェントン
[ジャンル] サスペンス/スリラー

キャスト

アレック・ボールドウィン
(デイヴ・ロビショー)

ケリー・リンチ
(アニー・ロビショー)

エリック・ロバーツ
(ババ・ロック)

テリー・ハッチャー
(クローデット・ロック)

ヴォンディ・カーティス・ホール (マイノス・P・ドートリーヴ)
バジャ・ジョラ (バティスト)
サマンサ・ラグペイカン (アラフェア)
ジョー・ヴィテレッリ (ディディ・ジャンカーノ)
タック・ミリガン (ジェリー・ファルゴート)
ホーソーン・ジェームズ (ヴィクター・ロメロ)
ドン・スターク (エディ・キーツ)
カール・A・マクギー (トゥート)

ポール・ギルフォイル
(マゲリ刑事)

アン・シェディーン (ジャングル・ルームの女主人)

ケヴィン・ウエスト
(ペンシルマン)




ストーリー

元ニューオーリンズ市警の刑事デイヴ・ロビショー(アレック・ボールドウィン)は、警察を辞め、妻のアニタ(ケリー・リンチ)と共にルイジアナ州の湿地帯でボートレンタル業を営みながら静かな生活を送っていた。ある日、二人は目の前で小型飛行機が湖に墜落するのを目撃する。デイヴは機内に飛び込み、唯一の生存者であるエルサルバドルの少女を救出。彼女をアラフェアと名付け、自分たちの子として育てることに決める。

しかし、この墜落事故には巨大な麻薬組織が絡んでいた。連邦捜査局が事故を事故死として処理し、生存者の存在を隠蔽しようとする動きに不審を抱いたデイヴは、元刑事としての本能から独断で調査を開始する。彼はかつての親友であり、現在は裏社会の大物となったババ・ロック(エリック・ロバーツ)に接触するが、深入りを禁じる警告を受ける。デイヴの執念は、やがて平穏だった家族の日常を激しい暴力の嵐へと引きずり込んでいく。

結末:ネタバレ

デイヴの調査を疎んじた組織は、報復として彼の自宅を襲撃する。デイヴは難を逃れるが、身代わりとなった最愛の妻アニタが惨殺されてしまう。絶望に打ちひしがれたデイヴは、封印していたアルコール依存症を再発させながらも復讐を誓う。

彼は、ババの妻であり妖艶な謎を秘めたクローデット(テリー・ハッチャー)が事件の鍵を握っていることを突き止め、彼女に接近する。墜落した飛行機には組織にとって不都合な証人が乗っており、ババの一味がそれを抹殺しようとしていたことが判明。さらに、かつての相棒だった刑事までもが組織に買収されていた。

デイヴは罠を仕掛け、ババとその手下たちを追い詰めていく。激しい銃撃戦の末、彼はアニタを殺した実行犯たちを仕留め、ついに黒幕のババを射殺する。すべてを失いかけたデイヴだったが、生き残った少女アラフェアの存在が彼を救う。彼は再び酒を断つことを決意し、アラフェアと共に亡き妻の面影が残る地で再起の道を歩み始める。

エピソード・背景

  • 原作の映画化
    本作はジェームズ・リー・バークによる「デイヴ・ロビショー・シリーズ」の第2作『天国の囚人』を原作としています。このシリーズは後にトミー・リー・ジョーンズ主演でも映画化されるなど、ハードボイルド小説の金字塔として知られています。
  • アレック・ボールドウィンの情熱
    主演のアレック・ボールドウィンは原作の熱烈なファンであり、自ら製作総指揮を務めて映画化を実現させました。彼はデイヴというキャラクターの持つ脆さと強さを表現するため、細かな役作りに拘ったといいます。
  • 南部の空気感の再現
    ルイジアナ州のニューオーリンズやバイユー(湿地帯)で広範囲なロケが行われました。画面越しに湿度が伝わるような退廃的で美しい映像は、撮影監督イアン・ベイカーの手腕によるものです。
  • ケリー・リンチの起用
    デイヴを献身的に支える妻アニタ役のケリー・リンチは、当時のアクション映画で見せていたワイルドな印象を封印し、悲劇的な最期を遂げる清廉な女性を演じました。
  • テリー・ハッチャーの転換点
    当時『新スーパーマン』のロイス・レイン役で人気を博していたテリー・ハッチャーが、本作では一転してファム・ファタール(運命の女)的な悪女を演じ、演技の幅広さを証明しました。
  • 音楽とサウンド
    南部を舞台にしているため、ブルースやジャズ、ケイジャン・ミュージックがふんだんに取り入れられています。劇中の音楽は物語の重厚さを引き立てる重要な要素として機能しています。


まとめ:作品が描いたもの

本作は、正義感と暴力性、そして脆さを併せ持つ一人の男の葛藤を軸に、アメリカ南部の閉鎖的なコミュニティに潜む闇を描き出しています。単純な勧善懲悪ではなく、善と悪の境界線が曖昧な世界で、何を選択し、何を守り抜くのかというハードボイルド特有の倫理観が貫かれています。

一人の少女を救った善意が、結果として巨大な悪意を呼び寄せてしまうという皮肉な設定を通じ、人間の運命の過酷さと、それでもなお消えない家族への情愛を際立たせた一作です。

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