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レベッカ Rebecca 1940

1940

レベッカ(字幕版)

レベッカ(字幕版)

レベッカ
Rebecca

(アメリカ 1940)

[製作] デヴィッド・O・セルズニック
[監督] アルフレッド・ヒッチコック
[原作] ダフネ・デュ・モーリア
[脚本] ロバート・E・シャーウッド/フィリップ・マクドナルド/マイケル・ホーガン/ジョーン・ハリソン
[撮影] ジョージ・バーンズ
[音楽] フランツ・ワックスマン
[ジャンル] 恋愛/スリラー/ミステリー
[受賞] アカデミー賞 撮影賞/作品賞


キャスト

ローレンス・オリヴィエ
(ジョージ・マクシミリアン・‘マキシム’・ド・ウィンター)

ジョーン・フォンテイン
(ウィンター夫人)

ジョージ・サンダース
(ジャック・ファヴェル)

ジュディス・アンダーソン (ダンヴァーズ夫人)
グラディス・クーパー (ベアトリス・レイシー)
ナイジェル・ブルース (ガイルズ・レイシー)
レジナルド・デニー (フランク・クローリー)
C・オーブリー・スミス (ジュリアン大佐)
フローレンス・ベイツ (エディット・ヴァン・ホッパー)

アルフレッド・ヒッチコック
(電話ボックスの男)



ストーリー

『レベッカ』は1940年に公開されたアメリカのミステリードラマ映画。監督はアルフレッド・ヒッチコック、主演はローレンス・オリヴィエとジョーン・フォンテイン。映画はダフネ・デュ・モーリアの同名小説を原作とし、謎めいた死後もなお影響力を持つ女性の幽霊のような存在が新妻を苦しめる物語を描いている。この作品はヒッチコックのハリウッドデビュー作であり、アカデミー賞で作品賞を受賞した。

物語は、モンテカルロで一人の若い女性(ジョーン・フォンテイン)が、裕福な未亡人であるマキシム・ド・ウィンター(ローレンス・オリヴィエ)と出会い、短期間で恋に落ち結婚するところから始まる。新妻となった彼女は、マキシムの大邸宅であるマンダレーに引っ越すが、そこで前妻レベッカの影に悩まされることになる。

マンダレーに到着した新妻は、レベッカの存在が邸宅のあらゆる場所に感じられることに気づく。家政婦のダンヴァース夫人(ジュディス・アンダーソン)は、レベッカへの忠誠心から新妻を冷たく扱い、レベッカがいかに完璧だったかを常に語り続ける。

中盤では、新妻が次第にレベッカの謎を解き明かそうとするが、マキシムがレベッカについて語ることを避けるため、二人の関係に緊張が生じる。新妻はレベッカの死にまつわる真実を知るために奮闘し、邸宅に隠された秘密に迫ることになる。

エピソード

アカデミー賞:
映画は第13回アカデミー賞で作品賞を受賞し、ヒッチコック自身は監督賞にノミネートされたが、受賞はならなかった。

原作の人気:

ダフネ・デュ・モーリアの小説はベストセラーとなっており、その影響力は映画化によってさらに広がった。

撮影場所:
マンダレーの大邸宅のシーンは、カリフォルニア州のビッグ・サーやモントレーで撮影された。

音楽:
フランツ・ワックスマンが作曲したスコアは、映画の不気味な雰囲気を強調している。

ヒッチコックの初ハリウッド作品:
この映画はヒッチコックのハリウッドデビュー作であり、彼のキャリアにおける重要な転機となった。

ファッション:
ジョーン・フォンテインが着用した衣装は、1940年代のファッションに影響を与えた。

特殊効果:
映画のクライマックスでは、火災シーンに高度な特殊効果が使われ、視覚的に印象的な場面を作り上げた。

ヒッチコックのカメオ出演:
ヒッチコックは映画の中でカメオ出演しており、観客に彼を探す楽しみを提供した。

ゴシップ:
ローレンス・オリヴィエは、当時の恋人であるヴィヴィアン・リーを主役に起用したかったため、ジョーン・フォンテインに冷たく当たった。このことでフォンテインはかなり動揺したため、監督のヒッチコックは、この状況を利用して、撮影現場の全員がフォンテインを嫌っていると告げ、彼女を恥ずかしがらせ、不安にさせることに決めた。まさに彼が彼女の演技に望んでいたことであった。

ヒロインの名前:
ヒロインの名前は原作通り無い。オリジナルの脚本では、ヒロインの名前は作家ダフネ・デュ・モーリアにちなんで「ダフネ」とされていた。しかし、デヴィッド・O・セルズニックが反対したため、その名前は使われなかった。

まばたき:
ヒッチコックの指示により、ジュディス・アンダーソンはダンヴァース夫人を演じている間、ほとんど瞬きをしなかった。

ジャケット:
この映画がスペインで大ヒットしたため、ジョーン・フォンテインが映画の中で着用したジャケットは「レベッカ」と呼ばれるようになった。「レベッカ」という言葉は、今でもこの衣服を指すのに使われている。



『レベッカ』は、アルフレッド・ヒッチコックの卓越した演出と、ジョーン・フォンテイン、ローレンス・オリヴィエの見事な演技が光る作品として評価されている。映画は、原作小説の持つゴシックホラーの要素を巧みに映像化し、観客に緊張感と不安感を与える。ヒッチコックの細部にわたる演出と、ダンヴァース夫人の冷酷さが際立ち、映画全体に陰鬱で不気味な雰囲気を醸し出している。『レベッカ』は、ミステリーとドラマを融合させたクラシックな映画として、今なお多くの人々に愛され続けている。

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