リリアン・ハーヴェイ
Lilian Harvey
1907年1月19日、イギリス・ロンドン生まれ。
1968年7月27日、フランス・アンティーブで死去(肝不全)。享年61歳。
本名ヘレン・リリアン・ミュリエル・ポープ。
父はドイツ人、母はイギリス人。
身長155cm。
バレエ団に属し、公演で各地を回っていたが、18歳の時「情熱」に出演し、女優の道へ。
リリアン・ハーヴェイは、イギリス生まれでドイツを中心に活動した女優であり、特に1930年代のドイツ映画で人気を博した。彼女は、コメディとミュージカル映画で成功し、特に『会議は踊る』(1931年)での役が有名。イギリス人の母親とドイツ人の父親の間に生まれ、幼少期にベルリンに移り住んだ。
第一次世界大戦後にドイツで映画キャリアをスタートさせ、1920年代後半から1930年代にかけて、多くの人気映画に出演。『ガソリンボーイ三人組』や『会議は踊る』などの作品でのパフォーマンスは、彼女をヨーロッパ全土で有名にした。
彼女はドイツ映画業界のトップスターの一人となり、特にウィリー・フリッチとの共演で知られる。彼女の明るい魅力と歌唱力は、観客に愛され、彼女の映画は大ヒットを続けた。
ナチス政権下で、彼女はユダヤ人の同僚と親しくしていたため、ゲシュタポの監視下に置かれた。1937年には同性愛者として告発された振付師の保釈金を支払ったことからナチス当局に厳しく取り調べられることとなる。最終的に、1939年にドイツを離れ、フランスに移住。1943年にはドイツ国籍を剥奪された。
第二次世界大戦後、彼女はパリに移住し、その後はフランスの南部で静かな生活を送りながら、スカンジナビアやエジプトで歌手として活動した。1950年代には映画から引退し、フランスのアンティーブで土産物店を経営しながら暮らした。彼女は1968年に62歳で肝不全により亡くなり、アンティーブで埋葬された。
リリアン・ハーヴェイは、サイレント映画からトーキー映画への移行期にかけての代表的な女優の一人であり、彼女の明るく魅力的な姿は、今もなお映画ファンに愛されている。
[出演作品]
1925 18歳
情熱 Leidenschaft
散歩する少女 Die Kleine vom Bummel
1926 19歳
貞淑なスザンナ Die keusche Susanne
トルララ王女 Prinzessin Trulala
結婚休暇 Eheferien
1927 20歳
愚かなラロ Die tolle Lola
1928 21歳
ロンドンでの一夜 Eine Nacht in London
1929 26歳
さらばマスコット Adieu Mascotte
1930 27歳
ガソリンボーイ三人組 Die Drei von der Tankstelle
ホーカス ポーカス Hokuspokus
1931 28歳
女人禁制 Nie wieder Liebe
会議は踊る Der Kongress Tanzt
1932 29歳
踊る奥様 Herzen und ein Schlag
クイック Quick
ブロンドの夢 Ein blonder Traum
1933 30歳
私と女王様 Ich und die Kaiserin
裏切る唇 My Lips Betray
妾の弱点 My Weakness
生けるマリオネット I Am Suzanne
1935 32歳
今宵も楽しく Let’s Live Tonight
幸福の子供
白鳥の舞 Schwarze Rosen
1937 34歳
七つなげる Sieben Ohrfeigen
舞姫記 Fanny Elßler
1938 35歳
カプリチオ Capriccio
1939 36歳
ハンドルを握る女 Frau am Steuer
1940 37歳
セレナーデ Sérénade
ミケット Miquette
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