有頂天時代
Swing Time
(アメリカ 1936)
[製作] パンドロ・S・バーマン
[監督] ジョージ・スティーヴンス
[原作] アーウィン・ゲルシー
[脚本] ハワード・リンゼイ/アラン・スコット/ドロシー・ヨスト/ベン・ホームズ/アンソニー・ヴィーラー/ライアン・ジェームズ
[撮影] デヴィッド・エイベル/ジョージ・スティーヴンス
[音楽] ジェローム・カーン/ナサニエル・シルクレット
[ジャンル] コメディ/ミュージカル/恋愛
[受賞] アカデミー賞 歌曲賞
フレッド・アステア
(ジョン・‘ラッキー’・ガーネット)
ジンジャー・ロジャース
(ペネロープ・‘ペニー’・キャロル)
ヴィクター・ムーア (ポップ・エヴェレット)
ヘレン・ブロデリック (メイベル・アンダーソン)
エリック・ブロア (ゴードン)
ベティ・ファーネス (マーガレット・ワトソン)
ジョージ・メタクサ (リカルド・ロメロ)
「有頂天時代」は、ジョージ・スティーヴンス監督によるアメリカのミュージカル映画。主演はフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースで、このペアによる多くの共演作の中でも特に有名な作品の一つ。映画は、ダンサーのラブストーリーと素晴らしいダンスシーンが特徴で、アカデミー賞にもノミネートされた。
ジョン・”ラック”・ガーネット(フレッド・アステア)は、ギャンブルで生活するダンサー。彼は結婚を約束していたが、結婚式の前に新婦の父親から成功するまで結婚を遅らせるよう説得される。
ニューヨークに向かったラックは、ダンス教師ペニー・キャロル(ジンジャー・ロジャース)と出会い、彼女とダンスのペアを組むことになる。二人は次第に惹かれ合うが、ラックには元の婚約者がいることが障害となる。
二人の関係が深まる中、ペニーの友人であるギャングのミラーが関わることで、物語はさらに複雑な展開を迎える。
フレッド・アステアとジンジャー・ロジャース:
二人の共演は観客から絶大な支持を受け、「有頂天時代」は彼らのペアとしての6作目にあたる。
アステアの振付:
アステアは振付師としても活躍し、彼のアイデアはダンスシーンで非常に重要な役割を果たした。
名曲「The Way You Look Tonight」:
映画で使われたこの曲は、アカデミー賞で最優秀オリジナル歌曲賞を受賞した。ジェローム・カーンが作曲し、ドロシー・フィールズが作詞を担当。
アステアの完璧主義:
アステアはリハーサルを非常に重視し、ダンスシーンが完璧になるまで何度もリハーサルを繰り返した。
セットデザイン:
映画の豪華なセットデザインは、1930年代のハリウッドの贅沢なスタイルを反映している。
「Never Gonna Dance」シーンの伝説:
このシーンはアステアとロジャースの中でも特に有名なもので、一部の観客からは映画のハイライトとされている。
ダンスシーンのテイク数:
「Never Gonna Dance」シーンは、完璧なショットを得るために非常に多くのテイクを必要とした。
ロジャースの衣装:
ロジャースのドレスは、彼女のダンスの動きを引き立てるために特別にデザインされていた。
映画の興行成績:
「有頂天時代」は公開当時、商業的にも成功し、観客からの評価も非常に高かった。
「Pick Yourself Up」シーンの人気:
このシーンは、アステアとロジャースの軽快なステップとエネルギーが際立っており、多くのファンに愛されている。
ミュージカル映画の地位向上:
「有頂天時代」は、ミュージカル映画の評価を高め、ジャンルの地位を確立するのに貢献した。
ロジャースの足の怪我:
撮影中、ロジャースは足を怪我したが、それでも撮影を続行した。このプロフェッショナリズムが評価された。
舞台裏の友情:
アステアとロジャースの間には強い友情があり、それが映画にも反映されている。
ダンスの革新性:
映画で披露されたダンスは、当時としては非常に革新的であり、観客に驚きと感動を与えた。
「有頂天時代」は、ミュージカル映画のクラシックとして高く評価される作品だ。フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのペアによる見事なダンスと、ジョージ・スティーヴンスの巧みな演出が際立っている。映画は、優れた振付と音楽で、アメリカのミュージカル映画のスタンダードを確立した。
特にアステアとロジャースのダンスシーンは圧巻で、彼らの相性が映画全体を引き立てている。「The Way You Look Tonight」や「Pick Yourself Up」といった名曲が、映画の感情的なトーンを深めている。ロジャースはその演技とダンスで観客を魅了し、アステアの完璧主義がパフォーマンスのクオリティを一層高めている。
映画のセットや衣装の豪華さも注目に値し、視覚的にも楽しめる要素が豊富だ。音楽とダンスが一体となったシーンの数々は、ミュージカル映画の歴史において重要な位置を占めている。
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