スナッチ
Snatch.
(イギリス・アメリカ 2000)
[製作総指揮]
スティーヴン・マークス／ピーター・モートン／アンガッド・ポール／トゥルーディ・スタイラー／スティーヴ・ティッシュ
[製作] マシュー・ヴォーン／テイハ・アリ・レザ／セバスチャン・ピアソン／マイケル・ドレイヤー
[監督] ガイ・リッチー
[脚本] ガイ・リッチー／ベッキー・ポンティング
[撮影] ティム・モーリス・ジョーンズ
[音楽] ジョン・マーフィ／マドンナ
[ジャンル] アクション／クライム／コメディ
キャスト
ベニチオ・デル・トロ （フランキー）
デニス・ファリーナ （エイブラハム・‘アヴィ’・デノヴィッツ）
ヴィニー・ジョーンズ （ビュレット・トゥース・トニー）
ブラッド・ピット （ミッキー・オニール）
ラデ・セルベッツィア （ボリス・‘ザ・ブレード／ザ・ビュレット・ドッガー’・ユリノフ）
ロビー・ジー （ヴィニー）
ジェイソン・ステイサム （ターキッシュ）
アラン・フォード （ブリック・トップ・ポルフォード）
マイク・ライド （ダグ・‘ザ・ヘッド／ドジー’・デノヴィッツ）
レニー・ジェームズ （ソル）
ユエン・ブレンナー （ミュレット）
ジェイソン・フレミング （ダレン）
エイブ・ウィリアム・ベック （ニール）
アンディ・ベックウィズ （エロル）
ジェイソン・バッカム （リアム）
ニッキー・コリンズ （アレックス）
ガイ・リッチー （新聞を読む男）
ストーリー
「スナッチ」は、ガイ・リッチー監督によるクライムコメディ映画。独特のユーモアとスタイリッシュな演出が特徴で、ブラッド・ピット、ベニチオ・デル・トロ、ジェイソン・ステイサムらが出演している。映画は、ダイヤモンド強盗と地下ボクシングの世界を舞台に、複数のキャラクターが絡み合う複雑なストーリーが展開される。
映画は、巨大なダイヤモンドをめぐる複数の犯罪者たちの物語を描いている。ダイヤモンド強盗フランキー・フォー・フィンガーズ（ベニチオ・デル・トロ）は、大きなダイヤモンドを盗んだ後、ロンドンに向かう。しかし、彼の行方を追う者たちが次々と現れる。
一方、ロンドンの地下ボクシングの世界では、プロモーターのターキッシュ（ジェイソン・ステイサム）と彼の相棒トミーが、ミッキー・オニール（ブラッド・ピット）というジプシーのボクサーと出会う。ミッキーのボクシングの才能に目を付けたターキッシュは、彼を使って試合を仕組むが、ミッキーの予測不能な行動が次々とトラブルを引き起こす。
エピソード
ブラッド・ピットのキャスティング：
ブラッド・ピットは、前作「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」を観てガイ・リッチーのファンになり、ぜひ彼と仕事がしたいと志願した。ピットはロンドン訛りの英語が苦手だったため、ガイ・リッチー監督は彼をジプシー役に配役し、聞き取りにくい話し方をキャラクターの特徴とした。
ミッキーのアクセント：
ブラッド・ピットのジプシーアクセントは、意図的に非常に聞き取りにくくされており、これが映画のユーモラスな要素の一つとなっている。観客やキャラクターが彼の言葉を理解できない場面が多々ある。
実際の犬のキャスティング：
映画に登場する犬「デイジー」は、オーディションを通じてキャスティングされた。彼女は現場で多くのトラブルを引き起こし、そのエピソードは映画のユーモラスなシーンに反映された。
即興演技：
ガイ・リッチーは、俳優たちに多くの即興演技を許可し、映画の自然な流れとユーモアを引き出した。特に、ヴィニー・ジョーンズとジェイソン・ステイサムのシーンは、アドリブが多い。
リッチーのスタイル：
ガイ・リッチーは、独特の編集技術と視覚スタイルを駆使し、スピーディでダイナミックな映画を作り上げた。このスタイルは、映画のテンポを速くし、観客を引き込む要素となっている。
低予算の工夫：
映画の予算は比較的低く設定されていたが、その分クリエイティブなアイデアが多く取り入れられ、視覚効果や撮影手法でカバーされた。
ブラッド・ピットのタトゥー：
ブラッド・ピットのキャラクター、ミッキーの体に描かれたタトゥーは、ピット自身がデザインに関与した。
セットの再利用：
一部のセットは、ガイ・リッチーの前作「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」から再利用されている。これにより、制作費を節約しながらも映画の雰囲気を統一させた。
音楽の選曲：
映画のサウンドトラックには、ガイ・リッチー監督自身の音楽的嗜好が反映されており、マッシヴ・アタックやオアシスなど、様々なジャンルの楽曲が使用されている。
実際のアドバイザー：
映画のリアリティを高めるために、リッチーは実際のボクシングプロモーターやギャングのアドバイザーを起用し、キャラクターやストーリーのディテールに反映させた。
リッチーの自伝的要素：
ガイ・リッチーは、自身の体験や知人の話をもとに、映画のキャラクターやシーンを作り上げたと言われている。
映画の影響力：
「スナッチ」は、後の多くのクライムコメディ映画やテレビシリーズに影響を与え、リッチーのスタイルが広く模倣されるようになった。
興行成績：
映画は全世界で約8,300万ドルの興行収入を上げ、製作費の数倍の利益を上げた。
「スナッチ」は、ガイ・リッチー監督の独特なビジョンとスタイリッシュな演出が光るクライムコメディ映画だ。複雑に絡み合うストーリーラインと個性豊かなキャラクターたちが織りなすユーモラスでスリリングな物語は、多くの観客を魅了した。
ブラッド・ピットのジプシーアクセントや、ジェイソン・ステイサムのナレーション、ヴィニー・ジョーンズの強烈な存在感など、キャストのパフォーマンスも映画の魅力を引き立てている。
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