M:I-2
Mission: Impossible II
(アメリカ 2000)
[製作総指揮] テレンス・チャン/ポール・ヒッチコック/エイミー・スティーヴンス
[製作] トム・クルーズ/ポーラ・ワグナー/マイケル・ドヴァン
[監督] ジョン・ウー
[原作] ブルース・ゲラー/ロナルド・D・ムーア/ブラノン・ブラガ
[脚本] ロバート・タウン
[撮影] ジェフリー・L・キンボール
[音楽] リサ・ジェラード/ハンス・ジマー
[ジャンル] アクション/サスペンス/ミステリー/スパイ
[シリーズ]
ミッション:インポッシブル(1996)
M:I-2(2000年)
M:i:III(2006年)
ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011年)
ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション(2015年)
ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年)
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART 1(2023年)
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART 2(2025年)
[受賞] ブロードキャスト映画批評家協会賞 作曲賞
トム・クルーズ (イーサン・ハント)
ダグレイ・スコット (ショーン・アンブローズ)
タンディ・ニュートン (ニア・ノードフ・ホール)
ヴィング・レイムズ (ルーサー・スティッケル)
リチャード・ロックスバー (ヒュー・スタンプ)
ジョン・ポルソン (ビリー・バード)
ブレンダン・グリーソン (ジョン・C・マックロイ)
レイド・セルベッツィア (Dr.ネコーヴィッチ)
アンソニー・ホプキンス (ミッション・コマンダー)
「M:I-2」は、ジョン・ウー監督によるアクション・スパイ映画で、トム・クルーズが主演を務める「ミッション:インポッシブル」シリーズの第2作。トム・クルーズ演じるイーサン・ハントが、致命的なウイルスの拡散を阻止するために奔走する。
イーサン・ハント(トム・クルーズ)は、元IMFエージェントのショーン・アンブローズ(ダグレイ・スコット)から盗まれた致命的なウイルス「キメラ」とその治療薬「ベレロフォン」を取り戻す任務を受ける。アンブローズは、ウイルスを使って莫大な利益を得ようと企んでおり、世界的な危機を招こうとしている。
イーサンは、美しく魅力的な泥棒ナイア・ノードフ=ホール(タンディ・ニュートン)をチームに引き入れ、彼女をアンブローズの元に潜入させる。ナイアはアンブローズの元恋人であり、彼に接近するための重要な鍵となる。任務が進む中で、イーサンとナイアの間にはロマンスが芽生えるが、アンブローズの陰謀が徐々に明らかになり、緊張が高まっていく。
トム・クルーズのスタント:
トム・クルーズは多くの危険なスタントを自ら行い、特に映画の冒頭での崖のクライミングシーンが話題となった。
ジョン・ウーのスタイル:
ジョン・ウー監督は、独特のアクションスタイルと美学を映画に取り入れ、銃撃戦やスローモーションを多用した。
ダグレイ・スコットのキャスティング:
ダグレイ・スコットは当初「X-MEN」のウルヴァリン役にキャスティングされていたが、「M:I-2」の撮影スケジュールのために降板し、代わりにヒュー・ジャックマンがウルヴァリンを演じることとなった。
ロケーション撮影:
映画はオーストラリアのシドニーを中心に撮影され、美しい風景が多く登場する。特にアクションシーンのために市街地の一部を封鎖することが大きな挑戦だった。
音楽:
ハンス・ジマーが音楽を担当し、Limp Bizkitが主題歌「Take a Look Around」を提供した。
タンディ・ニュートンの役作り:
タンディ・ニュートンは役のために盗難技術を学び、アクションシーンに挑戦した。
バイクチェイス:
映画のクライマックスには、トム・クルーズとダグレイ・スコットによる激しいバイクチェイスが含まれており、視覚的に非常に印象的。
興行成績:
映画は全世界で5億4,500万ドル以上の興行収入を上げ、大ヒットとなった。
脚本の変更:
脚本は何度も書き直され、最終的にはジョン・ウーのビジョンに沿った形で完成した。
アクションシーンのリアリティ:
多くのアクションシーンは実際に撮影され、CGを最小限に抑えることでリアリティを追求した。
プロダクションデザイン:
映画のセットやデザインは、豪華さと現実感を兼ね備え、視覚的な魅力を高めている。
キャラクターの進化:
イーサン・ハントのキャラクターは、前作よりも人間味が強く描かれ、観客との共感を呼んだ。
シリーズのテーマソング:
「ミッション:インポッシブル」のテーマソングは、リメイクされて現代風にアレンジされ、映画の緊張感を高めた。
ジョン・ウーの鳩:
ジョン・ウー監督は、象徴的なシーンとして鳩を多用することで知られており、本作にもそのスタイルが反映されている。
中国のマーケットを意識:
ジョン・ウー監督の起用は、中国市場を意識したものであり、映画の国際的な成功に寄与した。
タンディ・ニュートンの撮影中の怪我:
タンディ・ニュートンは撮影中に軽い怪我を負ったが、プロとして撮影を続行し、キャラクターの強さを表現した。
コマーシャルとのタイアップ:
映画のプロモーションとして、BMWの新型車が映画内で使用され、その広告キャンペーンとも連動した。
ウイルスの名前:
「キメラ」と「ベレロフォン」はギリシャ神話に由来する名前であり、悪と善の対立を象徴している。
ジョン・ウーの独特のアクションスタイルとトム・クルーズの圧倒的なパフォーマンスが融合したスリリングなスパイ映画である。美しいロケーション、緻密なアクションシーン、そして緊迫感あふれるストーリーが観客を魅了する。
映画のビジュアルと音楽も高水準で、ジョン・ウーの監督力が光る作品となっている。トム・クルーズのスタントとタンディ・ニュートンの演技が特に評価され、興行的にも大成功を収めた。
総じて、「M:I-2」はシリーズの中でも記憶に残る作品であり、スパイアクション映画の新たな基準を確立した名作である。
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