スピード
Speed
(アメリカ 1994)
[製作総指揮] イアン・ブライス
[製作] マーク・ゴードン/アリソン・リオン・セーガン
[監督] ヤン・デ・ボン
[脚本] グレアム・ヨスト
[撮影] アンジェイ・バートコウィアク
[音楽] マーク・マンシーナ
[ジャンル] アクション
[シリーズ]
スピード(1994)
スピード2(1997)
[受賞]
アカデミー賞 音響賞/音響効果賞
SF&ファンタジー&ホラー映画アカデミー賞 女優賞(サンドラ・ブロック)
英国アカデミー賞 編集賞/音響賞
キャスト

キアヌ・リーヴス
(ジャック・トレイヴン)

デニス・ホッパー
(ハワード・ペイン)

サンドラ・ブロック
(アニー・ポーター)

ジョー・モートン
(ハーブ・‘マック’・マクマホン)

ジェフ・ダニエルズ
(ハロルド・‘ハリー’・テンプル)
アラン・ラック (スティーヴンス)
グレン・プラマー (ジャガーの持ち主)
リチャード・ラインバック (ノーウッド)
ベス・グラント (ヘレン)
ホーソーン・ジェームズ (サム)
カルロス・カラスコ (オルティス)
デヴィッド・クリーゲル (テリー)
概要
『スピード』(Speed)は、1994年公開のアクション・スリラー映画。監督はヤン・デ・ボン、主演はキアヌ・リーヴス、サンドラ・ブロック、デニス・ホッパー。ロサンゼルスの市バスが「時速50マイル(約80km)以下になると爆発する」という状況に陥り、SWAT隊員と一般女性が乗客を救うために奔走する。緊張感あふれる展開と疾走感が魅力で、1990年代のアクション映画を代表する作品の一つとなった。
ストーリー
ロサンゼルス市警のSWAT隊員ジャック・トラヴェン(キアヌ・リーヴス)は、パートナーのハリー(ジェフ・ダニエルズ)と共に、エレベーター爆破事件を阻止し、人質を救出する。この事件の犯人は元爆弾処理班のハワード・ペイン(デニス・ホッパー)。彼は警察に逆恨みを抱き、巨額の身代金を要求していた。
数日後、ジャックは再びペインの仕掛けた罠に巻き込まれる。ペインは市バスに爆弾を仕掛け、「時速50マイル(約80km)を下回ると爆発する」とジャックに警告。ジャックはバスを追跡し、飛び乗ることに成功するが、すでに運転手が負傷していた。やむなく、乗客の一人であるアニー・ポーター(サンドラ・ブロック)がバスを運転することになる。
バスの爆発を回避するため、ジャックはLA市警やSWATと連携しながら、バスをフリーウェイや未完成の高架橋へと誘導。途中、バスは高速道路の未完成区間をジャンプし、爆弾の解除を試みるが、ペインが遠隔操作で監視しているため困難を極める。最終的に、ジャックは乗客を無事に避難させた後、バスを無人のまま空港へ誘導し、爆発を回避する。
しかし、ペインはまだ終わっていなかった。彼はジャックの恋人となったアニーを人質に取り、地下鉄で逃亡を図る。ジャックは再び彼を追い詰め、ペインとの死闘の末、彼を倒す。ジャックとアニーは脱線した地下鉄の車両に乗ったまま街中へと飛び出すが、無事に生還。危機を共にした二人は、新たな関係を築くことになる。
エピソード
キアヌ・リーヴスのアクションスタイル
キアヌは撮影のために実際のSWAT訓練を受け、ほとんどのスタントを自ら演じた。
サンドラ・ブロックのオーディション秘話
役を得るため、彼女はキアヌ・リーヴスと即興での掛け合いテストを受けた。二人の相性が抜群だったため、監督が彼女を即決。
デニス・ホッパーの悪役
当初は他の俳優が候補だったが、ホッパーの狂気じみた演技が決め手となり、キャスティングされた。
バスのジャンプシーンのリアルさ
フリーウェイの未完成区間をバスが飛び越えるシーンは実際に撮影されたが、CGで補正されている。
ヤン・デ・ボンの監督デビュー作
彼は『ダイ・ハード』や『プレデター』の撮影監督を務めたが、本作で初めて監督に挑戦。
映画のアイデアは日本の『新幹線大爆破』(1975年)から
『スピード』のコンセプトは、日本映画『新幹線大爆破』の影響を受けているとされる。
脚本家のグレアム・ヨストの着想
彼の父親はカナダのニュース番組で「新幹線大爆破」を紹介しており、それがアイデアの源になった。
ハリウッドの「バス・ムービー」の新たな形
通常、バスはコミカルな映画で使われるが、本作はスリリングなアクションとして成功した。
音楽の重要性
マーク・マンシーナの音楽が映画の緊迫感を高め、後のアクション映画にも影響を与えた。
バスのセットは何台も用意
爆発用、ジャンプ用、高速走行用など、撮影用に異なるバスが用意された。
本当の高速道路を封鎖して撮影
ロサンゼルスのI-105高速道路を約2週間封鎖して撮影された。
スタントの迫力
キアヌがバスの下に潜るシーンは、実際に彼が行った。
サンドラの運転トレーニング
彼女は役のためにバスの運転免許を取得。
ジェフ・ダニエルズの演技
彼のキャラクターはシリアスなSWAT隊員として描かれたが、脚本段階ではコメディ的な役だった。
クライマックスの地下鉄シーンは後から追加
試写会での評価を受け、最後の対決シーンが追加された。
キアヌの短髪スタイル
彼の短髪は当時の彼のイメージを一新し、多くのファンを驚かせた。
サンドラ・ブロックのブレイク作
本作のヒットにより、彼女は一躍スターに。
バスのスピード管理の難しさ
実際の撮影では、時速50マイルを維持するのが非常に難しかった。
興行的な成功
製作費約3000万ドルに対し、世界興行収入は3億5000万ドルを超えた。
キアヌとサンドラの再共演
二人は後に『イルマーレ』(2006年)で再共演。
感想
最初から最後まで息をつく暇もない!バスが止まれないというシンプルな設定だけど、スピード感と緊張感が凄まじく、気がつけば画面に釘付けになっていた。キアヌの冷静なカッコよさと、サンドラ・ブロックの自然な魅力が絶妙で、二人の掛け合いも楽しい。特に、バスのジャンプや、クライマックスの地下鉄シーンは手に汗握る展開。王道のアクション映画として何度観ても楽しめる一本!
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