パットン大戦車軍団
Patton
(アメリカ 1970)
[製作] フランク・マッカーシー／フランク・キャフィ
[監督] フランクリン・Ｊ・シャフナー
[原作] ラディスラス・ファラゴー／オマー・Ｎ・ブラッドリー／エドマンド・Ｈ・ノース／フランシス・フォード・コッポラ
[脚本] フランシス・フォード・コッポラ／エドマンド・Ｈ・ノース
[撮影] フレッド・Ｊ・コーンキャンプ
[音楽] ジェリー・ゴールドスミス
[ジャンル] ドラマ／戦争
[受賞]
アカデミー賞 主演男優賞（ジョージ・Ｃ・スコット）／美術監督賞／監督賞／編集賞／作品賞／音響賞／オリジナル脚本賞
ゴールデン・グローブ賞 主演男優賞（ジョージ・Ｃ・スコット）
ナショナル・ボード・オブ・レビュー 主演男優賞（ジョージ・Ｃ・スコット）
NY批評家協会賞 主演男優賞（ジョージ・Ｃ・スコット）
キャスト
ジョージ・Ｃ・スコット
（ジョージ・Ｓ・パットンJr.将軍）
カール・マルデン
（オマー・Ｎ・ブラッドリー）
スティーヴン・ヤング （チェスター・Ｂ・ハンセン）
マイケル・ストロング （ホバート・カーヴァー）
ケイリー・ロフティン （ブラッドリーの運転手）
アルベルト・デュモルティエ （モロッコの大臣）
フランク・ラティモア （ヘンリー・ダヴェンポート）
モーガン・ポール （リチャード・Ｎ・ジェンソン）
カール・マイケル・ヴォグラー （アーウィン・ロメンル）
概要
『パットン大戦車軍団』は、1970年公開の伝記戦争映画。フランクリン・J・シャフナーが監督を務め、アメリカ陸軍のジョージ・S・パットン将軍の激動の軍歴と個性的な人格を描く。
ジョージ・C・スコットが主演し、その圧倒的な演技が高く評価された。映画は第43回アカデミー賞で作品賞を含む7部門を受賞した。
ストーリー
物語は第二次世界大戦中の1943年、北アフリカ戦線から始まる。ドイツ軍と戦う連合軍の劣勢を立て直すため、ジョージ・S・パットン将軍（ジョージ・C・スコット）が司令官に任命される。彼は厳格で大胆な指導力を発揮し、兵士たちの士気を高め、ドイツ軍を撃破する。
その後、パットンはヨーロッパ戦線へ進出し、イタリアの戦いに参加する。大胆な戦術と強烈なリーダーシップで勝利を重ねる一方、彼の過激な発言や行動が問題を引き起こし、上官や部下との対立を招くこともあった。
一時的に指揮権を剥奪されるが、戦況が悪化すると再び重要な役割を任される。パットンの指揮下で第3軍は驚異的な進撃を見せ、ドイツ軍に打撃を与える。彼の行動は戦局を左右するほどの影響力を持ちながら、個性の強さがさまざまな波紋を呼ぶ。
物語は、戦争が終結に近づく中で、彼が自らの信念と向き合う姿を描き、彼の人生と軍人としての在り方を考えさせる展開となる。
エピソード
- スコットはパットン将軍の気性と威厳を見事に再現し、その演技でアカデミー賞を受賞したが、個人的な理由で辞退した。
- 後に『ゴッドファーザー』を手掛けるコッポラが、本作の脚本を担当し、戦争と人物描写のバランスを絶妙に保った。
- パットンがアメリカ国旗の前で兵士に訓示する場面は映画史に残る名シーンで、スコットの演技が観客を圧倒した。
- 映画で描かれるパットンの性格や行動は、多くの部分で史実に基づいており、彼の複雑な人物像を忠実に再現している。
- 本作の戦闘シーンは、史実を徹底的に再現するため、ヨーロッパ各地で撮影が行われた。
- アメリカ軍とヨーロッパの軍事機関が撮影に協力し、リアルな戦車や装備が使用された。
- スコットは、実際のパットンの映像や書籍を研究し、その個性を深く理解した上で役に挑んだ。
- 映画では、パットンが過去の戦争を信じるなど、彼の霊的な信念も描かれている。
- 一部の批評家からは、パットンを英雄視しすぎているとの指摘もあった。
- 映画はベトナム戦争中に公開され、アメリカの軍事的アイデンティティに対する議論を呼び起こした。
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