テレサ・ライト
Teresa Wright
1918年10月27日、アメリカ・ニューヨーク・マンハッタン生まれ。
2005年3月6日、アメリカ・コネチカット・ニューヘイヴンで死去(心臓発作)。享年86歳。
本名ミュリエル・テレサ・ライト。
学生時代、名女優ヘレン・ヘイズに感銘を受け、女優を志す。
23歳の時「偽りの花園」でデビューし、いきなりオスカーにノミネートされた。
テレサ・ライトは、アメリカの女優で、1940年代から1950年代にかけてハリウッドで大きな成功を収めた。彼女はその自然な演技スタイルと強い意志を持つキャラクターで知られ、最初の3つの映画でアカデミー賞にノミネートされた唯一の俳優である。
ニューヨーク市で生まれたテレサは、ニュージャージー州テナフライで育ち、演劇への情熱を育んだ。高校卒業後、演技のキャリアを追求し、1938年にブロードウェイでデビュー。彼女の演技がサミュエル・ゴールドウィンの目に留まり、すぐにハリウッドで映画キャリアをスタートさせた。
彼女の映画デビューは、1941年の『偽りの花園』で、ベティ・デイヴィスと共演。この作品で彼女はアカデミー助演女優賞にノミネートされた。翌年には『ミニヴァー夫人』で助演女優賞を受賞し、同じ年に、彼女は『打撃王』でも主演女優賞にノミネートされており、デビュー後すぐに彼女の演技が高く評価された。
1943年にはアルフレッド・ヒッチコック監督の『疑惑の影』に出演し、再び注目を集めた。また、1946年の『我等の生涯の最良の年』では、戦後の帰還兵の妻を演じ、批評家から絶賛された。
テレサは、1942年に脚本家のニーヴン・ブッシュと結婚し、1952年に離婚。その後、劇作家のロバート・アンダーソンと再婚するも、この結婚も破局を迎えた。彼女はプライバシーを非常に重んじており、ハリウッドのスターたちが通常行うような宣伝活動を拒否したことでも知られる。このため、スタジオシステムとの衝突があり、1948年にはゴールドウィンとの契約が解消された。彼女はその後も、仕事に対する真摯な態度を貫き通し、他の女優とは異なる道を歩んだ。
彼女は後にアメリカ大統領となるリチャード・ニクソンと友人関係にあったとされる。この関係は、彼女が政治的に影響力を持っていた時期に一部メディアで注目された。
テレサは晩年、テレビドラマや舞台にも出演し続け、1990年代まで活動を続けた。2005年に86歳で亡くなったが、その自然体で飾らない演技は、今も多くの映画ファンに愛されている。
[出演作品]
1941 23歳
偽りの花園 The Little Foxes
1942 24歳
打撃王 The Pride of the Yankees
ミニヴァー夫人 Mrs. Miniver
アカデミー賞助演女優賞
1943 25歳
疑惑の影 Shadow of a Doubt
1944 26歳
クーパーの花婿物語 Casanova Brown
1946 28歳
我等の生涯の最良の年 The Best Years of Our Lives
1947 29歳
追跡 Pursued
1948 30歳
魅惑 Enchantment
1950 32歳
男たち The Men
1952 34歳
生きるためのもの Something to Live For
征服者 California Conquest
11年目の疑惑 The Steel Trap
1953 35歳
暗黒の鉄格子 Count the Hours
1954 36歳
血ぬられし爪あと/影なき殺人ピューマ Track of the Cat
1957 39歳
二人の可愛い逃亡者 Escapade in Japan
1969 51歳
マイケル・ダグラス/ヒーロー Hail, Hero!
ハッピーエンド/幸せの彼方に The Happy Ending
1972 54歳
地下室の侵入者/抑圧された十代 Crawlspace (TV)
1974 56歳
恐怖のエレベーター/高層ビルパニック The Elevator (TV)
1976 58歳
大洪水 Flood!
1977 59歳
ローズランド Roseland
1980 62歳
ある日どこかで Somewhere in Time
1988 70歳
情熱の代償 The Good Mother
1991 73歳
愛は国境を越えて Lethal Innocence
1997 79歳
レインメーカー The Rainmaker
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